【検証】トランプ氏が2024年大統領選の共和党候補として名乗りを上げました。彼の選挙戦略とその勝算は?
昨日、かねがねから予想されていたいたように、ドナルド・トランプ氏が2024年の大統領選の共和党候補として立候補を表明しました。
米民主党の中間選挙での思わぬ奮闘で、共和党の大統領選候補者レースは俄然面白くなってきました。共和党内ではフロリダ州知事選で圧勝したロン・デサンティス知事への待望論が高まっているようです。
しかし、トランプ氏がこのまま引き下がるとは到底思えません。2016年の大統領選のときも共和党内で泡沫候補であったトランプ氏は、党内の有力候補に次々と侮辱的なあだ名をつけからかい、低劣な、とても政策論争とは言えぬやり合いで、結果的に共和党候補者に選ばれました。
トランプ氏が付けたあだ名で代表的なものに、共和党候補者ではLittle Marco(ちびのマルコ(・ルビオ)、Lyin' Ted(嘘つきテッド(・クルーズ))、Low Energy Jeb(低エネルギーのジェブ(・ブッシュ)、民主党候補者だと、Crooked Hillary(いんちきヒラリー(・クリントン))、Sleepy Joe(眠たげなジョー(・バイデン))、Crazy Bernie(気狂いバーニ(・サンダース))などがあります。
今回すでにトランプ氏は、デサンティス知事にもロン・デ-サンクティモニアス(聖人ぶった)とやゆしたあだ名をつけて対抗意識を燃やしています。
トランプ氏は、クラスのガキ大将がちょっと目立つクラスの優等生をからかって周りが笑う、こんな状況を作るのが上手い人だと思っています。しかしこうなると、本当に政治家を選ぶのに必要な、まともな政策論争などそっちのけになってしまいます。
共和党員が、世界の模範となるアメリカの健全な民主主義を維持するため、良識を働かせてくれることに期待せざるを得ません。(ただ共和党内のトランプ氏への岩盤支持層を考慮すると、その可能性は低いかもしれませんが。)同時に日本でも、このような政治家を面白がって選ばないように、他山の石としなければならないと思います。