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思考の海(3/100) ~アート~

アートシェア2021という番組を観た。
それを観ようと初めから決めていた訳ではなく、ただなんとなくチャンネルを彷徨っていたときに巡り合った番組だった。

一瞬映った映像からはNHKのお堅い番組という印象しか流れ込んでこなかったのに、自分は手を止めてしまった。

少なからず、アートという分野と接点を持ちたいと思っていたこともあるんだろう。
でも、それだけじゃ見向きもせずに違う数字を選んでいたに違いない。
手を止めるに至った主な原因はゲストとして出演していた芦田愛菜ちゃんの存在が大きかった。

別に、彼女のことを特別好きだとかそういう気持ちはないと思う。
なのに、自分は手を止め、そこに居座ることに決めてしまった。

サカナクションのボーカルや漫画家等、各著名人が心に残っているひとつのアート作品をVTR越しにシェアしていく。
スタジオでは初めましての三名と芦田愛菜ちゃんが作品への感想を述べながら進行していく。

暫く観ていく中で、そうか、と思い至った。
見知らぬ玄人では余程アートや映っている作品への興味を持っている人間でないと立ち止まりにくい。
芦田愛菜ちゃんという若い世代、見知った存在が混じり、発言することによって自分事となったのだと感じた。

自身の発言に見ず知らずの者からあーだこーだと指摘が入る現代において、身近な存在である彼女のようにアートから何かを感じ、自己解釈することは至って普通なのだと肯定してもらっているような感覚さえある。

解釈には間違いも失敗もなく、正解だってある訳ではないのだから、自分自身であることに苦しさを感じる必要はないと感じた番組だった。

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