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「のび太」に見る恋愛必勝法!『「のび太」という生きかた』について
のび太というと、泣き虫で、勉強もスポーツも全然できず、何かと言ったらドラえもん頼みで、でもなぜか射撃だけはやたらとうまい、そんなイメージです。
実は、富山大学で「ドラえもん学」なるものを教えている先生がいるらしいのです。
Wikiによると、ドラえもん学とは、ドラえもん全作品(対象は藤子・F・不二雄氏が描いた漫画のみ)に登場した道具の数や、登場人物の登場頻度、会話頻度ををデータベース化し、戦後の日本において夢を与えたドラえもんの魅力を探るものであるとのこと。
そんなドラえもんマニアの先生、横山泰行さんがのび太にスポットライトを当てて書かれた本が『「のび太」という生きかた』です。
著者である横山さんの目には、のび太は「失敗を恐れず、試行錯誤し、素直で心が優しい」と映っているようで、本文のそこかしこに「のび太」というキャラクターを肯定的に捉えた表現が登場します。
テレビで見た『ドラえもん』のイメージからはかけ離れているのですが、ここが『自分恋愛』という「マニュアルを閉じて自分の恋愛をする」ためのヒントとなるコンテンツを掲載していく場所だということを考えると、参考になる部分がいくつかありました。
1. 失敗しても懲りない姿勢
のび太はとにかく懲りません。
いじめられても、怒られても何度も何度も繰り返す・・・学ばない、成長しないとも捉えられるポイントですが、人間不信になったり引きこもったり、外界と自分の接点を立たずに日々生活し続けていることはなかなか太い神経の持ち主といえます。
特に、ドラえもんに泣きついてひみつ道具に頼った後なんかは、ほとんどの場合思った通りにいかず「こりごり」しているようなのですが、ドラえもんに泣きついてお願いすることも、周りを巻き込むことも、全然止める様子はありません。
これが恋愛女子だったらどうでしょう。
自分の体裁を保つため、スカしたり、自虐に走ったり、ここまで愚直に失敗を繰り返す自分を公開し続けることはできないのでは、と思います。
のび太ほどとまではいかずとも、「失敗はする」前提で、カッコ悪くてもダサくても気にしないメンタルが育てば、必ずいい恋愛ができるまでに成長する気がするのです。
2. 道具は道具でしかない
著者は「ひみつ道具」はあるけれど、のび太自身が夢を諦めずに追いかけるから夢が叶う、といった趣旨のことを書いているのですが、「ひみつ道具」を恋愛テクニックと置き換えれば恋愛でも同じことが言えます。
テクニックはあくまでテクニックであり、使用する本人の性格やマインドを変えるわけではないということ。
これは、自分がテクニックを使う時に「テクニックに溺れない」という視点を持つ必要性も感じますし、お相手を見る際に「テクニックだけの人」に騙されない感性と知識を持つことでもあると思います。
テクニックに頼りきっている人は大抵「お相手自身」を見ることができておらず、独りよがりになりがち。
特に恋愛初期においては「自分をよく見せたい」という気持ちがあると思いますが、本当に良い関係を築きたいなら、「お相手」をよく見て、「自分を偽らずに」コミュニケーションすることが何より大切だと考えます。
3. ドラえもんというサポーター
そうは言っても、のび太にとって「ドラえもん」と「ひみつ道具」が多大な恩恵をもたらしている、というのは確かです。
失敗しても、めげずに何度も「ドラえも〜〜〜〜ん」と泣きつくのび太。
時に荒唐無稽だと思えるような希望を口にしたり、欲望全開にドラえもんに甘えたりしますが、自分の欲しいもの、成し遂げたいことを素直に口にするというのは案外難しいものです。(そして人に甘えるということも)
しかしのび太は、ほぼ毎日これをやってのける。
のび太が抵抗なく(恥ずかしげもなく)これができるのは、やはり「ドラえもん」という最強の味方がいるからなのだと思います。
説教されたり、呆れられたりすることはあっても、ドラえもんがのび太を見捨てないことはのび太にもわかっています。
そして、口にすることができる夢は結構叶ってしまったりするものなのです。
恋のパートナーがそうであれば最高ですが、パートナー探しの段階でも「信頼できる味方」は絶対にいた方がいいですね。
4. 補助輪つけてでも成功体験
「ひみつ道具」はあくまで補助的なもの。
恋愛における「テクニック」も全く同じということは2の項目でお伝えしました。
しかし、補助を使ってでも成功体験を積んでいく、ということは非常に大事。
生まれながらの恋愛強者はさておき、恋愛に悩む子羊たちは圧倒的に実践と成功体験が少ないがゆえに迷い、戸惑い、慌てます。
何もないところでいきなり行動に移すのは大変ハードルが高いですが、指標や指針としてセオリーやテクニックを知っておくこと、また、その知識で多少の安心感を得られることで、恋愛の場面でもある程度リラックスすることができると思います。
人間関係においては自然体でいられる方が優位ですので、恋愛関係をうまう進めるためにも”リラックスできる”ということは非常に重要。
とはいえ、「ひみつ道具」(テクニック)があったとしても、それを使う《実践》を重ねることは本当に大切です。
そうやって、小さな成功体験を積み重ねていくことで本物の自信を養っていくことができるのです。
5. 世界の見方
みなさんが考えているように、のび太はぐうたら生活の申し子のような男の子です。でも、決して3無主義(無責任、無関心、無気力)ではありません。のび太はジャイアンのいじめに対しても無気力になることなく、ドラえもんのひみつ道具の助けなどを借りて対抗しています。スネ夫の自慢話から端を発する仲間はずれに対しても、無関心を装わないで、反発力を発揮します(中略)のび太は最初からなにもしないで「できない」と言ったことはほとんどありません。自分の力の限界をはじめから線引きするようなことは、のび太は決してしません。ちょっとした思いつきから、失敗を恐れることなく、即行動に移すのがのび太の特徴です。
これは、著者の横山さんがのび太に関して記述している内容ですが、あなたの「のび太」の記憶と照らし合わせてみてどうでしょうか?
ものすごく肯定的にポジティブな視点で書かれていますが、読んでみると「確かにそうかも・・・」と思えるのです。
実は、人間関係においても(ひいては全てに関して)これはすごく重要なポイント。
同じ「のび太」を見ても、受け取り方と表現方法はあなたの選択次第、ということです。
決して嘘をつくということではなく、筆者のようにひとつの事象から、ポジティブな意味(側面)を見出すことができるというのは、どんなひみつ道具より強力にあなたを幸福に導くと思うのです。
(幸せになるには"幸せ感度"が高いことが何より大事ですから)
物事がうまくいかない時は、大抵ネガティブな側面ばかりが目につくものです。
特に、恋愛においては「男はポジティブに勘違いする。女はネガティブに勘違いする」と言われています。(これは進化心理学的に妥当な反応と言えます)
恋に迷える女子たちは「自分は必要以上にネガティブに考えているかもしれない」こと、
そして、『「のび太」という生きかた』の著者である横山さんのように「同じ事象に対してポジティブな解釈ができるかもしれない」ことを
常に頭に入れて恋愛と向き合って欲しいと思います。