「実験」と言ってみる
――これって、よく考えるとすごいことですよね。
もちろん、年齢を重ねるごとに経験値を積み、「こういうときにはこうするのがいい」というセオリーは増えていきますが……それでも「今回はあのやり方が通用しない!」ということはしばしばだし、何歳になっても不安に襲われることもある。
私たちは、常に「初めて」の瞬間を生きているわけです。
わたし自身、とにかく心配性で神経質。
一応図太く見せてはいますが(笑)、かなり気にしいな人間で、「石橋を叩いて渡る」どころか、「叩いて叩いて叩き割る」タイプ。
勢いづいてしまえばいいのですが、どうしても「ぶっつけ本番」におののき決断ができず、最初の一歩が出るまでに時間がかかることも少なくありません。
「実験」と言ってみたらどうだろう?
しかし。ある合言葉を手にするようになってから、だいぶ軽やかになりました。
その合言葉とは……
結局、
後悔したらどうしよう……
うまくいかなかったらどうしよう……
などという恐れは、きっと「正解探し」からくるものなんですよね。
「失敗は許されないもの=必ず成功すべき」
「やり直しは時間の無駄=最短距離の道を進むのがベスト」
「みっともない私を見せたくない=うまくいかないのは恥」
――これらはすべて、自分が描いたたった一つの「美しい正解」と答え合わせをして、「マル」か「バツ」で評価するときの判断軸。
でもね、わたしたち、「ぶっつけ本番」を生きているわけですから。
結果をいつも「マル」か「バツ」でのみ評価されるというなら、それはしんどいに違いない!
だったら、最初から「試行錯誤を織り込む」。
方法や正解を「探してみる」ことにする。
そうして、わたしはいまそういう道の真ん中を歩いている最中なのだ!!!と堂々と宣言してみる。
そう思った瞬間に、「うまくいかなかった」ことも「やってみたらおもしろくなかった」という気づきも、誰かとのトラブルも――すべて大切な「実験結果」となり、「成功」のための材料と思えるようになる気がしませんか?
おまけ
それでも「前に踏み出すこと」や「失敗」が怖いあなたに。
以前インタビューさせていただいたクッキークル店主の尾上由子さんの言葉が、とても素敵でした。
ぜひご覧になってみてくださいね。