心の調子を崩してから、社会復帰までのはなし
靄に包まれ泥沼に立ち尽くすような日々だった。
社会人2年目、24歳の夏。出張中に眩暈で倒れ、どうにか家に帰るも翌日から出社できなくなった。内科で診てもらうと「異常はない」と言われ、辿り着いたメンタルクリニックで適応障害と診断された。
予兆はあった。会社に行こうとすると涙が出たり、電車に乗ると体調を崩したり、本が読めなくなり、大好きなバンドの音楽すら聴けなくなっていた。
会社はしばらく休職させてもらったけれど、もう二度と戻れる気がせず、4ヶ月ほど経って退職の手続きをした。