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頭のなかにある思考のエッセイ

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自分のなかにもやもやと浮かぶものの輪郭をとらえたくて綴る、文章の置き場所。主に自分のための言葉たち。
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2024年10月の記事一覧

心の調子を崩してから、社会復帰までのはなし

靄に包まれ泥沼に立ち尽くすような日々だった。 社会人2年目、24歳の夏。出張中に眩暈で倒れ、どうにか家に帰るも翌日から出社できなくなった。内科で診てもらうと「異常はない」と言われ、辿り着いたメンタルクリニックで適応障害と診断された。 予兆はあった。会社に行こうとすると涙が出たり、電車に乗ると体調を崩したり、本が読めなくなり、大好きなバンドの音楽すら聴けなくなっていた。 会社はしばらく休職させてもらったけれど、もう二度と戻れる気がせず、4ヶ月ほど経って退職の手続きをした。

「ふらりと逃げ込める非日常」を持っておく

いつもとは反対方向の電車に揺られて30分。 ふわっと潮風の匂いがわたしを包む。駅を出て、すぐ目の前に砂浜のビーチ。薄曇りの今日は海と空の境目が曖昧で、ぽつんと浮かぶ島だけが水平線の存在をかろうじて感じさせる。 突如じわりと涙が込み上げる。昔から心の琴線に触れることがあると、なぜだか目頭が熱くなるのだ。 この景色が、心の奥深くにある何かを満たしていく。 半日だけのバカンスでやってきたここ「今井浜海岸」は、伊豆のビーチの中でもそれほどメジャーではない場所だと思う。 伊豆

12年間の手帳歴と、オリジナル手帳カバー制作のはなし

2024年秋、ついにオリジナルの手帳アイテムをつくりました。 せっかくの機会なので今回は、手帳にまつわる3つのはなしをまとめてみます。 オリジナル手帳に興味を持ってくださっている方はもちろん、ものづくりの裏側に興味がある方や、手帳のはなしが好きな方は、よかったらお付き合いくださいませ。 わたしの手帳歴:社会人になってから12年間の振り返り社会人1年目〜2021年までの10年間|MARKSのEDiT手帳を愛用 社会人になってから2021年までの間は、ずっとMARKSのE

人生をステージ分けしてみると、わかること

「自分の人生において、今は第何ステージだと思う?」 という問いが、けっこう気に入っている。少し前にnoteメンバーシップでお届けした問いであり、その後も相談室などで必要だと感じる人にはアレンジしてお届けしたり。 この視点のお気に入りポイントは、三つある。 一つは、そもそもこれまでの人生がいくつのステージで構成されているのか、俯瞰で考えられる点。 二つ目は、その上で自分の現状を捉えられること。 三つ目は、現在地がわかれば、これからのことを考えやすくなるところ。 わた