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頭のなかにある思考のエッセイ

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自分のなかにもやもやと浮かぶものの輪郭をとらえたくて綴る、文章の置き場所。主に自分のための言葉たち。
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2024年7月の記事一覧

時間が足りなくて「やりたいこと」ができない時

お店づくりを始めて、はや半年。先日は庭師の方にお庭を整えていただき、もともと庭にたくさん転がっていた岩を活用して、ロックガーデン風の素敵な場所をつくってもらった。 庭にはまだ木が2本植っているだけで、雑草対策にとりあえず敷いた防草シートと、施工途中で真夏に突入したゆえに途中までしか完成していない道があるだけ。夏の強い日差しに照らされた剥き出しの地面は、砂漠のような見た目である。 本当はもっと植物を植えたいし、庭の奥は焚き火ができるようなスペースにしたい。せっかく作ってもら

「求められるために無理をする」をやめる

高校時代、女子テニス部の活動の休憩時間、わたしは話の中心にいることが多かった。 それはわたしが人気者だったからではなく、「話題の提供者」だったからだ。自分に自信がなかったわたしは、みんなが楽しそうに聞いてくれる話題(特に自分の恋愛についてのニュース)を常に持っておくようにしていた。波乱万丈であればあるほど盛り上がり、部活のたびに「ねえ、あの話どうなった?」とみんなが集まってくれるのが嬉しかった。そのためにニュースをあえて作ったり捏造したりはしないけれど、「みんながおもしろが

それはただ、「今は」現実味がないだけで。

カフェをひらく準備と、本屋をひらく準備をしている。 カフェをひらいてみたいというのは、わたしが6年前から考えていたことだ。「コーヒーを提供したい」とかではなく、わたしは「場づくり」をしてみたかった。 同じく夫も6年前から、「カフェをやってみたい」と言っていた。当時は本気でそう言っていたというよりも「いつか、そんな未来があったらなあ」というニュアンスだったと思う。しかも「それで一発当てたい」とかそういう野心の類ではなく、「コーヒーを淹れるのが好きな自分が、それを誰かに届けて

調子が悪いときに溢れる本音をひろって

伊豆高原に来てから「雨の日が好きになった」なんて思ってた。雨に濡れる森は美しく、屋根から土の地面へしたたる雫のリズムは心地よい。しかしそれは「たまにある雨の日」を楽しめるようになっただけで、梅雨に入ってじめじめと暗い日が続いてみると、やっぱり変わらず雨は苦手だと思った。 外的要因に影響を受けやすいわたしは、気圧の乱高下と日照不足によって、しっかりと気分が落ちていく。何もやる気が出ない。体も心も重い。心がささくれだっていて、ちいさなことに引っかかってしまう。そんな自分にも嫌気