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頭のなかにある思考のエッセイ

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自分のなかにもやもやと浮かぶものの輪郭をとらえたくて綴る、文章の置き場所。主に自分のための言葉たち。
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2023年1月の記事一覧

この世界に、こういうものがあってほしい。

しばらくの間、行き詰まっていた。どちらへ向かって一歩を踏み出せば良いのかわからず、立ち尽くしていた。 端的に言えば、これからどう世界と関わっていけばいいのか、わからなくなってしまったのだ。 これまでずっと、自分のなかにある欠落感を埋めることに矢印が向いていたのだけれど、ここ数年の自分の英断によってそれらが満たされ、「満たすぞー!」と勢いよくそこに向かっていた自意識の矢印たちは行き場を失くした。 満たされることは自分にとって「良いこと」なのだけれど、こんなことは物心ついて

気兼ねなく、立ちどまれる日々を

1月に入ってから、ぷつんと切れた糸のように、だらりと項垂れる日々が続いていた。 原因をあげれば、いろいろある。 年末年始の親族の集まりのあれこれで、普段は使わない脳の筋肉を使いすぎたこと。もはや持病の虚血性の体調不良でぐったりしていたこと。毎日が冬眠したいほど寒すぎること。12月と1月は、毎年、ほんっとうに苦手だ。 それで先週は自分の言葉がうまく出てこなくなってしまって、このエッセイの更新も見送った。実際は画面に向かってうんうんと唸りながら1時間を過ごし、いろいろ書いて

変わってしまうのは、怖いけれど。

変わりゆく自分への "ちいさな恐れ" を、ここ数年抱き続けている。 その「変わりゆく自分」とは何かというと。 大きく劇的な変化ではなく、自分のなかで起こっている、目には見えない変化のこと。 わたしの原動力はもともと、自分の日々に不足してしまった「なにか」を探すことにあった。圧倒的な欠落感を抱えながら、それでも「せっかく生きるのならば」と、どうにか人生を楽しいものにしたかった。これまでは、それがわたしの燃料になっていた。文章を書くのも、日々をアップデートするのも、たぶん行