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気分転換の壁。脳が感じる恐怖と、その先に見えたもの


不随意運動(ジストニア)が改善されてきて、できるようになってきたこと。

それは、気分転換!

健康な人にとっては気分転換って、
そんな難しいこと?!
と、思うかもしれない。

けれど、脳に問題を抱えている人にとって、気分転換はけっこう怖いし
難しいことなのだ。

少なくとも、私にとってはそうだった。





どうしてそんなに難しいのか。

それは、これまでと違う脳の動きを
受け入れなければならないから。


脳にとっては、いつもと同じリズムで、同じ環境で、同じ生活ができていることが、安心の源。

一方、気分転換をするとは、そのいつものリズムが崩れることを意味する。

それは、新しいことに挑戦するとき、新しい環境に飛び込むときの
不安感に近い。

弱い脳にとって、それは耐えられない。

変化にすごく弱いのだ。

だから、不安になる。





健康な人から見れば、そんな患者の姿はもどかしいはず。

「いつもと同じ生活をしているから
ストレスが溜まって、治るものも治らないのだ」
と、感じると思う。

イライラもするだろう。

けれど、できないものはできない。

だから、気分転換を求められても
恐怖心を感じるようなら、自分のペースを守ることを優先させた方がいい。


気分転換できない自分を責める必要はない。

脳が外に出ることに恐怖を感じているのだから。





でも、これは今だから言えること。

かつての私は、他の人のように気分転換できない自分は、つまらない人間だと思っていた。

でも、体が回復してきた今は思う。

健康に近づいてくれば、自然と気分転換が上手になってくるものだ、と。

それは、脳がいつもと違うリズムに
耐えられるようになったから。

脳には脳のリズムがある。

できない時はできないし、
できる時はできる。

そういうものなのだと
感じている。

自分の殻にこもっていた頃の
日々は辛かったけれど、
必要なことだった。

その時間を懐かしみつつ、
これからは少しずつ外の世界に
耐えられている脳と歩んでいきたい。

※ヘッダー写真は、クリエイターさんの画像をお借りしています。
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頑張りたい理由がある人へ | ジストニア体験者・克服研究家 永松ひさこ
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