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気分転換の壁。脳が感じる恐怖と、その先に見えたもの
不随意運動(ジストニア)が改善されてきて、できるようになってきたこと。
それは、気分転換!
健康な人にとっては気分転換って、
そんな難しいこと?!
と、思うかもしれない。
けれど、脳に問題を抱えている人にとって、気分転換はけっこう怖いし
難しいことなのだ。
少なくとも、私にとってはそうだった。
◇
どうしてそんなに難しいのか。
それは、これまでと違う脳の動きを
受け入れなければならないから。
脳にとっては、いつもと同じリズムで、同じ環境で、同じ生活ができていることが、安心の源。
一方、気分転換をするとは、そのいつものリズムが崩れることを意味する。
それは、新しいことに挑戦するとき、新しい環境に飛び込むときの
不安感に近い。
弱い脳にとって、それは耐えられない。
変化にすごく弱いのだ。
だから、不安になる。
◇
健康な人から見れば、そんな患者の姿はもどかしいはず。
「いつもと同じ生活をしているから
ストレスが溜まって、治るものも治らないのだ」と、感じると思う。
イライラもするだろう。
けれど、できないものはできない。
だから、気分転換を求められても
恐怖心を感じるようなら、自分のペースを守ることを優先させた方がいい。
気分転換できない自分を責める必要はない。
脳が外に出ることに恐怖を感じているのだから。
◇
でも、これは今だから言えること。
かつての私は、他の人のように気分転換できない自分は、つまらない人間だと思っていた。
でも、体が回復してきた今は思う。
健康に近づいてくれば、自然と気分転換が上手になってくるものだ、と。
それは、脳がいつもと違うリズムに
耐えられるようになったから。
脳には脳のリズムがある。
できない時はできないし、
できる時はできる。
そういうものなのだと
感じている。
自分の殻にこもっていた頃の
日々は辛かったけれど、
必要なことだった。
その時間を懐かしみつつ、
これからは少しずつ外の世界に
耐えられている脳と歩んでいきたい。
※ヘッダー写真は、クリエイターさんの画像をお借りしています。
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