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冷静さが鍵ージストニア患者さんに心がけてほしいこと

普通の心理状態でないとき、

まず大事なのは冷静になることだ。





私はごくたまに気が向いた時に、メルカリをやる。

PUDOステーションという宅配便ロッカーを利用すれば、ヤマトさんが集荷に来てくれるシステムがあって、先週末にこれを使った。




しかし、少し考え事をしながらタッチパネルを操作していると、荷物をロッカーに入れて扉を閉めた後、なぜかキャンセルボタンを押してしまった。

配達手続きが完了する前に、荷物だけがロッカーに取り残されてしまった。

「やばい、どうしよう。」

目が泳いでいるのが自分でもわかったので、とにかく落ち着こうと思った。

電話をかけ、すぐにサポートセンターにつながった。

早口になりそうな気持ちを抑えながら、状況を説明した。

「なるほど、わかりました。」

良かった。

ひとまず、こちらの意図が伝わったのなら第一関門クリアだ。

「荷物を入れたロッカーはどちらですか?」

「えっと、左から2列目の、下から3番目だったと思います。」

「かしこまりました。
では発送番号を確認したいので、
QRコードをかざしてもらえますか?」

指示通りにやってみるけれど、焦っているせいか、画面がコードを読み取ってくれない。

「できないんですけど……」

「そうですか~。
では、タッチパネルに直接番号を入力してもらえますか?」

まだ落ち着かない指先で入力を終えると、向こうで確認が取れたようだ。

「ありがとうございます。
では、お客様が利用されたロッカーを今から遠隔で開きますね。」

遠隔?

そんなことができるのかと驚いている間に、ガンといきなり扉が開いた。

隙間から、見覚えのある荷物が見えた。

しかし、開いたのは下から3番目ではなかった。

「あっ、一番下だったんですね」

ほっとして、私が笑いながら言うと、電話越しのオペレーターさんも
つられて笑っていた。

便利な世の中になったものだ。

お礼を言って通話を切ると、今度は間違えないようにタッチパネルを操作して、無事に手続きを終えた。





思いも寄らないことが起きると、人はつい数分前のことでも忘れてしまう。

治療法がないと言われているジストニアだと診断されれば、なおさら平常心を失いやすい。

ある症状に苦しんでいたかと思うと、新たな症状が現れ、気持ちがそちらに引っ張られて、それまでの症状が治ったわけでもないのに、すっかり忘れてしまうことがある。

要は、症状に振り回されてしまうのだ。

それは当然のことだし、私もそうだった。

けれど、その状況ではなかなか解決策は見えづらい。

ストレスは溜まる一方だし、冷静さが大事だと分かっているからこそ、
できない自分を責めてしまうこともある。

そうして、悪循環に陥る。





動画講座では、客観視がひとつ大きなテーマになっている。

どれだけ症状を、ジストニアという病気を、自分を、冷静に客観的に見られるかが、良くなっていくための鍵だと思っている。

そのためにはどうすれば良いか、
丁寧に分かりやすく伝える準備をしている。

いま置かれている状況を冷静に見られるようになりたいと思っているジストニア患者さんやそのご家族に届いてほしい。

冷静になれば、きっと糸口は見えてくるから。

今より、きっと楽な日々が待っているから。

現在、ジストニア患者さん向けの
動画を作成中。
3月中にお届けできるよう、動いています。
興味を持ってくださった方は、
ぜひ楽しみにしていてほしいです^^

※ヘッダー写真は、クリエイターさんの画像をお借りしています。
ありがとうございます😊

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頑張りたい理由がある人へ | ジストニア体験者・克服研究家 永松ひさこ
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