中国から世界一のゲーム出たらしいけど購入者がほぼ中国人？
中国のここ数日の話題と言えばこのゲームです。
中国発のゲーム『黒神話：悟空』は、世界中のゲーマーを魅了し、わずか3日間で7,590円のソフトが1000万本以上を売り上げるという驚異的な成功を収めました。
新華社の報道によると、同時接続プレイヤー数300万人以上を記録し、ゲーム配信プラットフォームのSteamにおいて、最もプレイされたゲームリストのトップに輝くなど、バズり散らかしております。
この作品が特に画期的なのはとにかく映像美！！！！
テンセント出身者が多く在籍するCGチームは、数年間かけて中国各地の歴史的景勝地を実景スキャンして取り込み、超絶リアルなゲーム画面を作り出したとのことです。
日本の方々は「え？そんなゲーム知らないけど？」と思っているかと思いますが、それもそのはず。
この記事によると、プレイヤーの 88.1% が中国、3% が米国、1.6% が香港、1% が日本にいるとのことです。
ほぼ中国人じゃねぇかよ！と一応ツッコんでおきますが、別記事見るとこのゲームは、Steamプラットフォームの最新週間売上ランキング（2024年8月6-13日）では世界一位。米国、シンガポール、タイ、カナダ、ブラジル、イタリアなど12ヶ国のランキングでもトップを占めている。とのことです。
しかし中国人ばかりでも売れていれば問題ないのです！そこまで買わせるのが凄いし、中国での横展開がものすごい利益を生み出すので。
中国国内の様子を見てみると、この爆発的ヒットに上手く乗っかっている業種があるので、その辺紹介していきます！
①ラッキンコーヒー
中国で急成長を遂げるコーヒーショップのラッキンコーヒーはコラボ仕掛けるのが超上手いのですが、コラボ商品が秒で売り切れたようです。
②山西省旅行局
山西省政府の旅行部門が腕がちぎれる勢いで手招きしていますｗ
実写をスキャンしてゲームに落とし込んだ、というお話をしましたが、聖地巡礼が国内でできるという中国のコンテンツパワーを生かして、ツアーの販売が盛況になったそうです。
以下の歴史の五百羅漢も…
こんな感じでゲームの中に組み込まれています。
ゲームをプレイした人が改めて自国の歴史に気づいたのか、オンライン旅行会社・携程旅行のデータによると、ゲーム発売の20日0時から12時にかけて、山西省の検索回数が、前日比で10％増になったとのことです。大同や朔州といった都市の検索回数は前週比で2割以上増えたとも言われています。
インフルエンサーも便乗してコンテンツ作りまくってます！！
ビリビリ動画からも私のところに「関連コンテンツは推すから動画作ってねー！」と連絡が来ました。
今の中国は空前絶後のIPコラボブームです。
様々なメーカーがIPコラボを積極的に取り入れ、他社との差別化と売上増加を画策しております。
日本のIPも大人気なんですが、中国産の方がIPコラボの話がしやすいということもあり、中国系のIPコラボの数はどんどん増えていくと思われます。
西遊記は中国でも長く愛される物語で、2015年にもアニメ映画で盛り上がりました。
ただ、ドラゴンボールと比較すると一目瞭然で、あくまでもリアルな猿の孫悟空が主流。二次元キャラものとしての爆発力と感染力はそこまで大きくないかも知れません。鳥山明先生の凄さを感じながら、とは言え中国的な広がり方をしていくんだろうなと思っていますので、これから先もチェックしたいと思います。
中国ゲーム業界では、昨今国内のゲームの許認可を取るのが難しい時期があり、ゲーム会社の多くが海外のプラットフォームであるSteamに販売経路を確保するようになっています。
グローバルプラットフォームに進出することで、中国以外のプレイヤーも意識せざるを得なくなります。世界中でプレイされる「原神」は日本的な要素を多く含んだ二次元ゲームですが、本作はアメリカ的な中国リアル系ゲームがどこまで世界と戦えるかを占う試金石なのかもしれません。
本日はここまで。謝謝閲読！
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