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ギリシャ神話 4
ギリシャ神話も最後になりました。
今回は第3章 戦争の話について解説します。
この戦争の話は「ホメロスの叙事詩」とも呼ばれ、世界史にも少し出てくる内容です。さらに最近戦争の跡が発見され現実味を帯びてきている話でもあります。
この戦争のきっかけはある女神の取り合いでした。
女神 テテュスの結婚式にて。
招かれた3人の女神 ヘラ アテナ アフロディーテは美の象徴であるリンゴを取り合います。
結果は決まらずヘルメスによって連れてこられた人間が決めることになります。
女神たちはそれぞれ自分を選んでくれた報酬を示しました。ヘラは永遠の権力、アテナは永遠に戦争に負けない力、アフロディーテは必ず美女と結婚できる予言を示したのです。
人間はアフロディーテを選択し、美女 ヘレネと結婚しました。しかしヘレネには既に夫 アガメムノンがおりました。
これによりヘレネを取り合う夫 アガメムノンと人間の王子 パリスの戦争 トロイア戦争が起こりました。
パリス率いるトロイア軍は太陽神 アポロンの加護のもと戦います。一方アガメムノン率いるギリシャ連合軍はポセイドンの加護のもとに参謀 オデュッセウス、戦士 アキレウスと共に迎え撃つのでした。
テテュスの息子であったアキレウスは遠征してはいけない契約により戦争参加に反対していましたがオデュッセウスに諭され参加します。
両者は10年間戦うが決着はつきませんでした。それもそのはず、アガメムノンの捕虜とした女の兄はアポロンの神官でした。彼は勝利のために彼女を手放し、その代わりにアキレウスの捕虜を欲しがりました。彼らの仲は悪くなる一方でした。
参戦の意欲をなくしたアキレウスの代わりに彼の友人が参戦しますが、あっけなく敗北してしまいました。これに怒ったアキレウスは参戦を決意しました。
パリスはアポロンの神託によってアキレウスの弱点を知りました。アキレウスはアキレス腱が弱く、力の湖に浸されている際にアキレス腱を持って浸されていたからだと知ります。
これによりパリスはアキレウスを撃ち破りました。
ちなみにアキレス腱の由来はこの話になっています。
アキレウス↓↓↓
戦争は終盤。ギリシャ連合軍はアキレウスの敗北と共に巨大な木馬を残して撤退しました。
トロイア軍は逃げ遅れたギリシャ兵に木馬の目的を問います。彼らは兵士から聞いた木馬の効果や屋内だと効果がないことを知り、トロイア軍の本拠地へ持って帰りました。
しかしこれはギリシャ連合軍の作戦でした。木馬の中に隠れたギリシャ兵は夜な夜なトロイア軍を襲撃し勝利しました。
ちなみにコンピュータウイルスの「トロイの木馬」はこのエピソードがもととなっており、一見無害なシステムだが他人のパソコン内にインストールされた後に破壊活動を始めるウイルスの性質をもとに命名されました。
以上になります。ギリシャ神話にはまだまだ面白い話があります。ぜひ読んでみては?