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失礼こかせていただきます
「おしりたんてい」を見ている。
わたしではなく、3歳と10か月の娘が、だ。
その横で、記事を書こうとしているわたし。
さて、タイトルをと思ってパソコンに向き合うと
後ろから届く「失礼こかせていただきます」のセリフ。
娘が見ている、おしりたんていというのは、同タイトルの大人気の児童書がアニメシリーズ化されたもので、まさしくその名のとおり、おしりの顔をもつ紳士的な探偵が主人公となり、次々と町の問題を解決していくという物語。
おしりたんていは、そのキレのよい頭と、類まれなる観察眼で、次々に事件を解決に導いていくのだが、解決の決め手となる、犯人を捕らえる場面での決め台詞として「失礼こかせていただきます」というセリフがあり、次の瞬間、思いっきり『屁』をこく。
周囲の、犯人のみならず警察の面々や、探偵の助手さえも巻き込み、臭いおならを浴びせかけ、全員まとめて動けなくしてしまい、犯人を捕まえるというのがお得意の流れ。
うーん。
いいよね。
すごくね。
まず、おしりたんていってなんなん?
ってところで、もう面白い。
それで、捕まえるときに屁をこく、とか。
軒並み、すごいお下品やのに、探偵本人がすごい紳士っていうギャップも素敵。
極めつけは、宿敵。
その名も「怪盗U」。
そう。
「UNCHI」
の、U、なのだ。
そのビジュアルも、まさしくソレを思わせる、黒い渦巻状の帽子を身に着けている。うんちのくせに、ナルシスト系のクール怪盗キャラなんよね。
いいね。
最高に、いいよね。
子どものために、大人が一生懸命に描いた作品として、こういう作品があって、それがちゃんと子どもに人気があって。
すごく、いいなーっていつも思うの。
精一杯、ふざける。
思いっきり、面白がる。
そういう楽しみ方を、知っている人は強い。
真剣におしりたんていを見る娘を観察していると、初めは単純に、おしりが面白くて、おならが面白くて、うんちが面白いの。
そこから、徐々にその中の他のキャラクターや事件にひきつけられて、お話の中にあるミニゲームも楽しむようになって、だんだん犯人が誰かも気になっていく。
結果、楽しく一話を見終える。
そのうちさ、もっと大きくなったら、わたしが楽しんだみたいに、ちりばめられた様々なジョークを面白がるのかもしれない。
「おしりでたんていってなんやねん」
「怪盗Uって、うんこやん。最高やろ。」
なんて、さ。
くだらないことなんだよ。
だけど、まぎれもない幸せのかけら。
「失礼こかせていただきます」
が、この世にあってよかったね。
くだらないことを、一生懸命笑えるうちは。
元気で生きていけるってもんさ。
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