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毒親育ちの私が30歳半ばで結婚できた訳
幼い頃から両親どちらからも、
結婚はするな、良くないものだと言われてきた。
親にそう言われると、『何でなの?』『幸せじゃないの?』とは聞けないものだ。
幸せそうでないのは一目瞭然だった。
祖父母も喧嘩が絶えず、曾祖母は亡くなっていた曾祖父の悪口ばかりで、初恋の相手がいかに良いかといつも話す始末だった。
幸せな夫婦を見たことがなく、私は育った。
嫌な相手、憎たらしい相手と、
私がいるから結婚しているのだと植え付けられた。
自分は否定され虐待され
自分に価値はないと育てられても尚、
大人になって、『毒親育ち』とは思っていなかった。
分かっていなかった。
まだ母の期待に応えようとしていたし
母とうまくやらねばと思っていた。
仕事は嫌で仕方なく、嫌いな人が何人もいて、
私を虐げる人は部署を異動してもあちらこちらにいた。
生き辛さは半端なかった。
私は私を分かっていなかった。
家事全般を私がやるべきで、しかもパーフェクトにやるべきで、3歩下がって歩き、誕生日やクリスマス等は自宅で私が豪勢に料理を作りもてなすべきだと思っていた。
でも相手と同じように、なんなら私の方が激務で生き辛さもあるのに、働きながらそんなことが出来るわけがない。
私はまだ若く、体力もあったが、
自分では喜んで本音だと思っていたその理想は、
深層心理では憎み、賎しい女の姿だった。
頭で想い行動する自分と、
心の奥深くで想っている自分の気持ちと、
恐ろしい程の解離があった。
自分では気づいていなかった。
頭で行動する自分は、お付き合いしている人に見えている自分だ。
彼らからしたら、その私を好きになったのだか、
何故かその過程で不機嫌になったり
何故か喧嘩になってしまったりする理由は分からない。
その道のプロでもない限り、本当は違う子だと分かるわけがない。
深層心理の自分が
よく分からない感情で自分に押し寄せてきて
なりたくない自分、嫌いな自分だと攻撃してくる。
それが不機嫌、何か嫌な気持ちとして現れる。
自分ではなく他人のせいになる。
彼が悪いのだ、彼のあの言動で嫌な気持ちになるのだと。
当時は分かっていない。
別れると、気持ち悪くなるほどにその人たちを嫌いになっていった。
自分の本音を理解していない自分が、
嘘偽りの私を好きなった人とうまくいくわけがない。
なりたくないものをやらされる人と
付き合えるわけがない。
そんな自分に気づくのに何年も何年もかかった。
カウンセリングに何年も費やした。
毒親育ちだと理解した。
自分に向き合うことは本当にキツかった。
苦しんで自分と向き合った。
自分にがっかりし落胆していることを認めた。
逃げずにカウンセリングに向き合った。
最後は絶対できないと想っていた毒親への対峙もできた。
私は本当の自分に、出会えた。
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