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フルリモートの会社が整備すべき手当を「平等」の観点で考える。

リモートワークへのハードルがぐっと下がった今、改めて就業規則の内容を見直そうとしている会社も多いかもしれません。

中でも「各種手当」は、通勤の必要性や多様なライフスタイルへの対応のため、これまでと違った運用を求められる時期が来ているのではないでしょうか。

前回の記事では、企業の多くが基本給のほかに「手当」を用意している理由を、歴史的背景とともに紹介しました。

今日は、全社員がフルリモートで働くJPTの手当を紹介します。
リモート勤務を導入する人事担当の皆さんに参考にしていただければ幸いです。

もちろん、特定の誰かを優遇することなく、全社員が平等に受けられる手当です。

(執筆:ミッションパートナー ちひろ)

▼手当について考えるシリーズ
(前編)家族手当は不公平? 手当の存在意義とこれからの手当について考えよう。
(後編)フルリモートの会社が整備すべき手当を「平等」の観点で考える。

フルリモートの会社が整備する手当

ここでは、例としてJPTの社員が受けられる手当を法定手当以外に4つ挙げてみます。

・在宅勤務手当

フルリモートで働くということは、通勤の必要がないということ。

この働き方が合っている人にとっては天国のような仕事環境ですが、出社しているときと比べて水道光熱費などがかさむことも事実。

「在宅で仕事ができるだけで満足」という人も多くいる一方、社員の負担軽減のためにJPTでは在宅勤務手当を毎月1万円支給しています。

・執務環境整備手当

こちらも上記と同様で、執務環境を自宅に整えるということは、仕事のためのスペースを自宅内に確保する必要があります。

机や椅子の購入など、自宅で快適に仕事をしてもらうため、執務環境整備手当を入社時に5万円支給しています。

・災害備蓄購入手当

JPT入社研修の中で、自宅付近のハザードマップを確認し、災害時に取るべき行動について学ぶ研修があります。

自宅で勤務するからこそ、勤務中に災害が起こったら、社員は自宅の備蓄で対応しなくてはなりません。
最低限の備蓄を常に備えておけるよう、3年に1回、3万円の災害備蓄手当を支給します。

・資格取得奨励金

そのほとんどがエンジニアである社員たちにとって、スキルアップのための自己研鑽は欠かせません。
IT関連の勉強法は多種多様にありますが、資格を取得したいと思う社員に対しては、資格取得奨励金を支給しています。

・出張のあるときは……

フルリモートの会社ですが、研修など社員で集まる機会をときどき設けています。
そのときにかかる交通費は、出張手当ではなく出張費として経費精算しています。

基本給ではなく手当として別に支給する意義

全員が平等に享受できるなら、わざわざ手当にしなくても基本給に反映すればいいのでは? と思われるかもしれません。

原理的にはその通りです。

ただ、一般的な手当の中には通勤手当のように社員にとって非課税になるものや、企業側が経費として処理できるものもあります。
また、手当として別途支給することで、用途を社員に意識してもらいやすいといったメリットもあります。

フルリモートの会社には、なくていい手当

逆に、多くの企業は未だに採用しているものの、JPTではなくていいと考えている手当もあります。

家族手当、住宅手当/寮社宅、地域手当などは、フルリモートであることと平等性の観点から不要でしょう。

通勤の必要はないので、通勤手当はありません。

通勤が必要なほとんどの会社で通勤手当は存在しますが、実は通勤手当は会社が任意で支給するものであり、義務ではありません。
会社の指定する勤務地まで、労働力である自分を運んでくるのは、本来社員の義務であるという考え方です。

通勤手当の存在に慣れた身としてはなんだか不思議な感じがしますが、そう言われると納得してしまうかも。

他にも、世の中にはこんな手当があるそうです。

  • 精皆勤手当

  • 単身赴任手当

  • 食事手当

  • お祝い金/見舞金手当

  • 健康増進手当

これらの手当を整備するよりは、自由に使える可処分所得・時間を増やすほうがいい、というのが私たちの考え方です。

JPTが考える対等な働き方制度については、下記の記事でも紹介しています!


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