(後編)『みんなで作ろう!Hotto&Motto』を開催しました
前回は「働くうえでの居心地」の要素ってなんだろう?
そして、実際に社員一人一人に聞いてみて、出てきた要素の中でも、
特性・症状・仕事の進め方等の「働くうえでの困りごと」への対処法を
みんなで考える企画にしよう!というところまでの話でした。
→前回「(前編)『みんなで作ろう!Hotto&Motto』を開催しました」はこちら
今回は、実際にどんな企画になったか、を紹介していきます。
(執筆:JPTアンバサダーあやこ)
困りごとってどんなこと?
①事前アンケートでヒアリング
社員の感じる困りごとについて、事前アンケートでヒアリングしました。
アンケートは、25項目の困りごとから選択方式で、該当するものを選んでもらいました。
「困りごとなし」の社員はなく、全員が何かしらの困りごとを感じている、
もしくは、近々困りそうな予測を持っていました。
そこで、今回はその中でも多かった困りごとを3つ取り上げました。
困りごと1:「朝なかなか起きられない」
夜の睡眠がとりづらかったり、起床時の切り替えが苦手。
困りごと2:「仕事に取りかかるのに時間がかかる、並行作業で混乱する」
複数業務で段取りがつけにくかったり、気づくと他の作業をしてる。
困りごと3:「相談するのに躊躇する」
相手がどう思うか遠慮して、相談のタイミングや判断が難しい。
②ケースワークの事例紹介
この3つの困りごとから、架空の事例を作りました。
そして、社員が3つのグループに分かれ、それぞれ別々の事例について話し合います。
こんな対処法がでました!
各グループでどんな対処法が考えられるか、を話し合った結果がこちらです。
①ケース1:睡眠はとれているが、朝の睡眠の誘惑に負けてしまう
・布団から出られない時間も朝のスケジュールに組み込んでおく
・早起きをスコア化して、早く起きれたら自分にご褒美をあげる
・仲間でモーニングコールしあう、褒め合う
②ケース2:並行作業が苦手で、仕事に取り掛かるのに時間がかかってしまう
・やることをメモに残し抜け漏れないようにする
・仕事を分解し細かくして、小さく達成していく
・メインの作業にすぐに戻れるようにPCのデスクトップを複数用意する
・タイマーを使い、時間で強制的に切り替える
・作業を全て書き出し、今の作業に集中する(細かくしすぎない、ミーティングのメモから書き出す等)
③ケース3:業務の相談をすることに躊躇して、相談できないことがある
・相手に事前に概要だけ伝えておく
・ミーティングで相談の場を作る
・日報や業務報告書に織り交ぜる
・チャットに相談用のルームを作る
似た悩みを持つ同士でも困っているポイントが少し違い、
お互いに話を深堀して知り合ったりする中で、
どのグループも、ざっくばらんに、じっくりと向き合う時間になっていました。
困りごとって、一人だとなかなか解決策を見出すのが難しくなりがちなののですが、
人と話すことで、視野が広がって、考えやすくなるんですよね。
時には、新しいアイディアが生まれる場面もあり、新鮮でした。
参加者の声
参加後に実施したアンケートからは、
「自分以外も同じ悩みを持っていた」「他の人の視点を知れた」
「様々な対処法を知れた」「実際に試してみたい対処法があった」
などの気づきや学びの声がきかれました。
(以下、アンケート一部抜粋)
全体を通して
・同じ問題に対しても人によって考え方や対処の仕方が異なり、新しいアイデアを得られる場になった。
・他メンバーがどのように悩み、対処しているのかを知れた。
・顧客の気持ちを想像して出した回答など、自分の中からは出ない事実や情報を得ることが出来た。
・自分にも当てはまる悩みについて、他の人も同じような問題を抱えており、対処法も様々で、他の視点も聞けてよかった。
・能動的に解決策を考えるきっかけになった。実際に実行に移せそうな案も出ていた。
・課題解決のための様々なノウハウを聞けた。
・実際に業務で実践できそうな内容だった。次から実際に試してみたい。
ケースワークを通して
・午前中活動できないのは仕方ないと割り切っている意見があり心強かった。
・他の社員の仕事の開始方法や移行作業にならないようにする方法を学んだ。
・Todoの存在や他の方法を知ることができた。
・例えば作業に集中するためにPCのウィンドウを画面上で分割する、朝起きられるように早く起きられた日に点数をプラスする、ご褒美を付けるなどは自分では思いつかない発想だった。
・睡眠不足などのお悩みを聞き、その方の好みや特性などを鑑みて合いそうな解決策のアイディアを考えるのが楽しかった。
・グループワークで出た意見をまとめる練習になった。
最後に
働くうえでの困りごとって、多かれ少なかれ、ついて回るものだと思います。
それは、障害のあるなしに関係なく、どんなに自己理解・自己対処をしていたとしても、です。
環境や個々の状況が変化する中で、どうしても「困りごと」は都度出てくるのですよね。
今回、社員と話し合う場を一緒に過ごして、
「困りごとを作らない」ようにするのではなくて、
「困りごとが出たときに対処を考えたり相談したりできる」ことが、
働くうえで大事なのだと改めて学びました。
そして、その一連の流れが回る職場が「居心地のよい会社」につながるのだと思います。
困りごとをシリアスにならずに、明るく前向きに話せるのは、JPTの風土だと思うので、
この風土の醸成が、より居心地のよい会社の醸成になるのでは?と感じた1日でした。
参加者のみなさん、ありがとうございました!
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