フルリモートフルフレックスというバリアフリーの形
今日はフルリモートフルフレックスという働き方のお話です。
フルリモートというのは、文字通り「仕事のために会社まで出てこなくていいよ」という働き方。
フルフレックスは、自分の働きたい時間を柔軟に決められる働き方です。
JPTでは、設立当初からこの働き方を採用しています。
リモートワークはコロナ禍で注目を浴びた働き方でもありますが、JPTがフルリモートフルフレックスを採用しているのには、ちょっと別な理由があります。
社長の成川さん、副社長の阿渡さんに、創業時に決めた働き方へのこだわりや、実際の運営で見えた成果や課題を聞いてきました!
前編と後編、2記事に分けてお送りします!
↓各記事へのリンクはこちら
(前編)フルリモートフルフレックスというバリアフリーの形
(後編)障害者雇用におけるフルリモート勤務に必要なこと。
(執筆:ミッションパートナー ちひろ)
フルリモートフルフレックスは誰かの特権じゃない
ーフルリモートフルフレックスという言葉は、最近よく聞くようになった働き方ですよね。JPTの社員は全員がフルリモートフルフレックス勤務ですか?
(成川)
そうです。
まず大前提として、JPTでは「特定の境遇にある誰かを優遇する」という形の配慮をできるだけ取り除こうと思っています。
例えば、育児中の人にだけ時短を認めたり、結婚した人にだけ休暇を与えたり。
最近では、SDGsへの取り組みや多様性を認めようという動きの一環として、マイノリティに特別な配慮をする企業も出てきています。
でも、僕はそういった動きに何か違和感を感じ続けてきました。
本当の多様性は、マイノリティに特権を与え続けることではなく、誰かにとって障壁となりうるルールを徹底的に取り去ることで見えてくるものなのではないか、と。
JPTで雇用しようとする精神/発達障害者の場合、特に「時間」と「場所」が障壁になりやすかったんです。
全員がITエンジニアなので、他の職種と比べるとフルリモートやフルフレックスを導入しやすかったのも幸いでした。
障壁がなくなるということは、成果が最大限になるということでもあるんです。
ー成川さんの個人noteでも、そのあたりのことがすごく詳しく書かれていて、思わずうなずきながら読んでしまいました。(※本記事最下部にリンク掲載)
フルリモートフルフレックスには、メリットもデメリットもありそうですが、創業時にこの働き方を導入した理由は何ですか?
(成川)
フルリモートとフルフレックスはセットで語られることも多いですが、ここからはリモート勤務であることと、フレックス勤務であることを分けて考えていきます。
自由な時間に働けたほうが、いいに決まっている。
ーでは、まずはフルフレックスについて。
コアタイムありのフレックス勤務はよく聞きますが、フルフレックスは珍しいイメージがあります。
(成川)
そうかもしれません。でも、社員たちに、自分の出せる最大限の成果を出してほしい、と考え、コアタイムは要らないかな、と思ったんです。
朝早いほうが仕事が捗る人もいれば、昼以降からやっと頭が回転し始める人もいる。
昼休みが2時間あるほうが午後頑張れる人もいれば、1時間につき15分の休憩を取るほうがいい人もいる。
通院もあれば、子どもの送り迎えや介護なんかもあるかもしれない。
時間の制限や好みって、障害があると顕在化しやすいですが、誰にでも当てはまりますよね。
(阿渡)
僕は朝と夜にアスリート活動があるので、業務にあたる時間は午後をメインにすることが多いです。
合宿などもあるので、自由に時間を決められるメリットはありますね。
障害の有無だけではなく、自分のプライベートとの兼ね合いが取りやすいのもこの働き方のいいところです。
まあ、僕は役員なのでそもそも就業時間の決まりはないんですが(笑)
フルフレックス勤務は「交代制」ではない
ーJPTのフルフレックス勤務は、どんな制度ですか? 日曜日に働く人もいるんでしょうか?
(阿渡)
いえ、JPTでは平日の5時~22時の間に勤務してもらうようにしています。コアタイムはありません。自分の働きやすい時間に働いてもらいます。
休憩も、何度取ってもらっても構いません。
毎月、働いた時間の合計が、所定就業日数×所定労働時間になればOK。月20日働く人が1日8時間勤務なら、その月は160時間働く、という感じです。
ーなるほど。では、そもそも8時間の労働時間が長すぎる人はいないんですか? 発達障害を持つ人は、とても疲れやすいと聞きます。
(成川)
その場合は、1日6時間勤務や、週4日勤務など、その人の希望と体調に応じた契約にしています。
ちなみに僕は週5日の1日6時間勤務です。
フルフレックスでも全員集合は可能
ーフルフレックスにすると、全員が参加するミーティングができなくなることはないんですか? 社長との個人面談が夜ばかりになったり。
(成川)
多くの企業がコアタイムを設定している理由は、そこにあるんでしょうね。
JPTでは、毎日午後1時に昼礼をしています。強制ではなく、任意参加。
でも、全員が顔を合わせる貴重なタイミングだからなるべく出てもらえるように丁寧に説明し、社員もそれを理解してくれているからこそフルフレックスが成り立つ。
週に何回までなら休んでいい、とか、連続何回休むのはダメ、とか、そういう決まりを作ってしまえばわかりやすいです。でも、みんなが納得できる5回連続休みもあれば、全然納得できない1回の休みだってある。
それなら、単に数字で決めてしまうのではなく、あれ?おかしいな?と感じた時にみんなで話せばいいのだと思うんです。
またJPTでは一人ひとり違ったプロジェクトを担当するので、違う時間に勤務してもデメリットにはなりにくいです。
社員にとっても会社にとってもメリットがあるので、お互いが協力することで実現している制度です。
→次回「(後編)障害者雇用におけるフルリモート勤務に必要なこと。」に続く。
↓成川さんの個人noteも併せてどうぞ!
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