『古事記④ 洗って出てきた!天照大御神・月詠命・須佐之男命』
前回までの記事↓
死者の国で醜い姿になった愛するイザナミを見てしまったイザナギ。ショックすぎて、マジ凹む・・・。体についた穢れを落とそうと、日向の地(現:宮崎)で禊祓いをします。
全身水に入り、左目をあらうと、天照大神(あまてらすおおみかみ)が、右目を洗うと月詠命(つくよみのみこと)、鼻を洗うと須佐之男命(すさのおのみこと)が生まれました。イザナギは、この3神を、「たくさんの子をもうけた最後に、最も貴い子たちが生まれた!!」と喜びました。
※それ故、この3神を三貴神(みはしらのうずみこ)と呼ぶ。
イザナギ「アマテラスは~、天の高天原を、ツクヨミは月を、スサノオは海をおさめること!」と命じます。
アマテラスとツクヨミは命令通りそれぞれのお仕事をしますが、
スサノオは泣いてばかりいる。
イザナギ「なんで泣くのだ、坊?」と聞くと、
スサノオ「母ちゃん(イザナミ)に会いたいんだよおおおお。」
イザナギ(プツーーン。いやな記憶がよみがえる)「うるさい!お前なんか出ていけ!」と、スサノオを追い出す。
スサノオ、別天神様たちのいる高天原へ。
弟を追いかけて、姉:アマテラスはいそいで高天の原へ。「あのこは高天原で暴れて、奪うに違いないわ~~~!」
~ここ、高天原~
「(立てこもり事件の犯人に告ぐように)スサノオ、よく聞きなさーい、高天の原を奪おうとしてもお母さんは喜ばないわよー、落ち着いて、こっち出てきなさーい)」
「俺はそんなことするつもりはない!」
でも信じないアマテラス。
2神はどちらが正しいかを占いで見てみることにした。
この占いは、互いの持ち物を交換し、口に含んで噛み、噴き出して、そこから神を生じさせるというもの。
アマテラスがスサノオの剣から3柱の女神(宗像三女神 むなかたさんじょしん)を生み出し、
スサノオはアマテラスの勾玉より5柱の男神を生み出した。
(女神たちはスサノオの子、男神はアマテラスの子とされる)
スサノオの心が清らかで、高天原を奪うつもりがないことから女神が生まれたのだ!!という解釈がされた。よって、スサノオは無罪!!
「ほら見ろ!俺は正しかっただろ!!はははは!」と勝ったと思ったスサノオは高天の原で大暴れする。
その暴れ方が異常(笑)
田を壊したり、大事な儀式をするところで💩したり。。。
ついには、まだら模様の馬の皮をはぎ取り、馬を機織り場へ投げ込む。その衝撃で機織りの女が死んでしまう。
これを見ていた姉:アマテラスは、「怖い!弟怖い!!次は私が殺られる!!」と、恐れをなして天の岩屋にこもってしまう。(これが有名な天の岩屋隠れです)
太陽をつかさどるアマテラスが隠れてしまったことで、世界は闇に包まれた。。。。(つづく)
★ちなみに、宗像三女神は航海安全の守護神とされていて、多紀理毘売命(タキリビメノミコト)・市寸島比売命(イチキシマヒメノミコト)・多岐都比売命(タキツヒメノミコト)の大変美人な3姉妹だったそうな。祭っている主な神社は宗像大社(福岡)・厳島神社(広島)江の島神社(神奈川)・阿智神社(岡山)・淵神社(長崎)