オリジナルアニメが劇場公開決定!!世界初、日本初のミュージカルアニメ・キャストの魅力大紹介。
「スプリンパン まえへすすもう!」劇場公開が決定!
予告編映像解禁しました!
「スプリンパン 前へすすもう!」作品紹介予告編。
前回のnoteでお知らせしたアニメ「スプリンパン まえへすすもう!」が東映様配給による、映画館での公開、しかも「全国ロードショー」という言い方で映画「人体のサバイバル!/がんばれいわ!!ロボコン」の中で3作品同時上映として公開していただけることとなりました。ウソではないのです。感謝しかありません。このようなオリジナルアニメが起用されることには大きな意味があります。ぜひ、スプリンパンに注目していただければと思います。
●今日は出演キャストについて話をしたいと思います。
スプリンパンはちゃんとしたミュージカルにしたいとこだわりを持って考えていました。まずはスプリンパンのキャスト探し……と言いたいところですが最初は、スノミーメイの歌声の方が目星がついていました。
●スノミーメイ(歌、声)=谷内愛さん
それは劇団四季で活躍されていた谷内愛さんです。実は過去に1度、お歌をお願いしたことがありましたが本当にすばらしく、またミュージカル「ミス・サイゴン」の「命をあげよう」を歌っている動画がYOUTUBEにあって(今は削除されているようです)その歌も心が洗われるようなすばらしさで涙腺が……しかも谷内愛さんの名前のごとく内に愛がこもっている!美しい声に、愛があふれすぎだ!
谷内愛さんの歌を、レコーディングしておかなければ!
そう強く思ったのです。画して私は諸葛孔明に三顧の礼を尽くす劉備玄徳の覚悟(←「三国志演義」の例え話です)で谷内さんにご相談し、出ていただけることになりました。心の中は喜びに満ち溢れ帰り道で車にぶつかったりしないように気をつけながら帰ったのを覚えています。
個人的にもすっかり谷内愛さんのファンになっていた私は谷内さんの表現の幅広さから、お母さん役とリンゴリーダー役もお願いしたいすぎて、お願いすることとなりました。
●スプリンパン(歌、声)=のだこころさん
谷内愛さんが決まり、主人公キャラにも愛と温かさ、元気良さのある歌声が必要だ。そう!ブロードウェイでミス・サイゴンのキムの歌唱をしたレア・サロンガ(アラジンのジャスミンの歌でも聞き覚えがある方がいるでしょう)に類する逸材は日本にいないのか!? 繊細でありソプラノ域が出て優しさと愛を感じる歌声……それを探すために私はネット上の情報を隅から隅まで見るように歌の逸材を探そうとしていました。
そこで当時は学生でソプラノを歌う、のださんをYOUTUBEで発見したのです。これは!?
私は何度も短い動画を見返して「のださんはスプリンパンか? 行けるか? 行けるのか?」と何度も何度も反復してイメージしました。そして、これは、行けるかもしれない、信じて、前へすすもう! と覚悟したのです。もしも行けたならばまさにスプリンパンだと相談の連絡をしてみたのです。そうしてゆく中でこの人がスプリンパンだと確信を得てゆきました。
そしてCGCGスタジオの会議室にて台本読み上げ兼リハをする日になった時、谷内愛さんとのだこころさんがデュエットするシーンでは、その歌を聞いて一緒にいたヒゲのプロデューサーが鳥肌が立ったと言ってましたが、私も鳥肌が立っていました。これはすごい歌になるぞ! と、帰り道に車にぶつからないように気をつけながら帰ったのでした。
予告編の中でもその歌がありますので予告編をぜひ見てみてください。
●山どん(歌、声)=吉田純也さん
今回はミュージカルであり歌と声を先行収録する必要がありました。ですのでキャストは楽譜が読める方にしたいという思いがありました。山どんはコミカルさもあり王子様のような気品ある表現も持ち合わせた方に声と歌をお願いしたいと思っていました。スプリンパンやスノミーメイの声との相性的なバランスも成立する必要があります。作曲の戸田有里子さんに相談したところ吉田純也さんの推薦がありました。吉田純也さんの歌声を聞いて、まさに、山どんだ! となったのです。聞けばやはりミュージカル適正も高く、しかも楽しく愉快! 最高の山どんじゃないかとなったのです。
●アイリッシュダンス=村松 慎也さん
「アイリッシュ・ダンス」と言われるジャンルのダンスがある。簡単に説明するならばリズミカルなタップダンスというものだ。私は海外の有名アイリッシュダンス公演3種類それぞれ見てきた。こんなに楽しいダンスがあるのか! これをアニメにどうしても取り入れたい。そこで日本人のアイリッシュダンサーがいないのかと探しました。「日本人のアイリッシュダンサーと言えば誰でしょう。オファーしたいことがあります。」と、日本からアイリッシュダンスの魅力を発信しているサイトの方に相談メールを出したところ返ってきた答えが「村松 慎也さんです」だったのです。
アイリッシュダンスをモーションキャプチャするの様子。
アイリッシュダンスでシーンを表現されている日本のアニメなんて、1つもないぞ! 日本初だ!
村松さんとコンタクトが取れ、企画について細かく説明してゆき、そして出演していただけることになったのです。その日から何日かはタップしながら帰りました。
●クラシックバレエ=皆川智宏さん、岡田亜弓さん
次に最もやりたかったものは、クラシックバレエです。普通のバレエの公演は歌などは基本的にはありませんがバレエダンサーの美しい技を約2時間見続けて、これが不思議、歌もないのに飽きることなく魅了されっぱなしというのがバレエなのです。美しいものが動いている時間は観客を飽きさせることはない。体という曲線が緩急をつけて変化していく様はそれだけで価値がある。それをアニメで証明するのだ! そう考えた私は、バレエ、しかもできることなら男女が二人で踊る「パ・ド・ドゥ」のシーンを取り入れたいと思ったのです。しかも登場キャラがバレエをするのではなく、バレエでシーンを表現する、まさにミュージカルバレエとしてアニメのシーンに取り込みたい! そんな高次元なアニメは、世界のどこにもない! 世界初だ!
しかもスノミーメイと、ゆるきゃらみたいな山どんがパ・ド・ドゥをする。こんなの見たことないし前代未聞だ。もしも人生でこれだけは譲らずにやり遂げようと思うものがあるとしたら、これだ! と、たくさんの人の反対を押し切るようにしてこのシーンを作り上げたのです。そしてバレエを踊ってくださったのが、皆川知宏さんと、岡田亜弓さんです。パ・ド・ドゥのシーンのコレオグラフィーもお二人が組んでくださいました。オーダーしたことは、バレエでアニメのシーンを表現することは大変稀有なことなので、バレエの構成は基礎的な動きを軸に構築してください。ということと、リフト(男性が女性を持ち上げること)を2、3回入れてほしい、ということでした。
私は実際にバレエダンサーにあこがれていました。大人になってからバレエの体験教室に通ってはディズニー映画「ファンタジア」に出てくるのカバのほうが才能があると、自分の身の程を理解できたほどです。
そうしてモーションキャプチャでバレエは収録され、山どんの動きはまるでイケメン王子の動きになり、スノミーメイの動きは見知らぬ国のお姫様のような気品ある動きが出来上がったのです。
しかし……この後、大変なことが。
その大変さとは、山どんの体型と皆川さんの体型がまったく違うことから、CGアニメーターさんによってそれらを調整する作業が大変苦労するものになったということでした。しかしながら、皆川さんと岡田さんのダンスの表現を尊重しつつ、美しいアニメのシーンは腕まくりして根気強くやってくれたCGアニメーターさんのおかげで完成することができたのです。そのデータを受け取った私はその後の作業ではセーブボタンを押してはすぐにバックアップを取って、このデータ、絶対守ってやる! という緊張感でやっていました。データはそんなに壊れたりするものではありませんが、そのくらい自分にとっては貴重なデータだったのです。
●スプリンパンの“舞踏”は誰が!?
さて残すはスプリンパンの「動き」です。スプリンパンの動きを演じてもらう人はなかなか見つかりませんでした。胃腸が口から飛び出てしまうくらいストレスが胃に来るほどの悩ましい状態になっていました。
しかし、奇跡が起きたのです!!
まるで目の前の天空が裂けて、光と共に妖精が舞い降りて来たかのように、井上花菜さんが現れたのです!
しかも井上花菜ちゃんは、私と同じ井上なのですが、誕生日もまったく同じ日だったのです。同じ魚座で、魚座がどういう性格か手に取るようにわかります(そんな気がした)。……運命を感じざるを得ないです。踊りの動画などを見せていただいたところ、重力がありませんでした。そう、井上花菜ちゃんは地球の重力を消して踊ることができ、また手足からは妖精のキラキラした光が出るのです(実際にそれらが見えるかは人によりますし、重力が消えているかは実際にはわかりませんが床の上に花菜ちゃんは立っているのでおそらく重力は消えていません)。
ぶっ倒れました。私はその場にぶったおれました。
井上花菜さんは、完全にスプリンパンでした。
こんなすごいダンスの表現力を持った人がいたなんて、しかもさらに驚くべきは、振り付けを覚えるリハを行う時「夢の冒険」という歌では15分足らずで振り付けを完璧に覚えて成し遂げてしまったのです。コレオグラフィーを担当してくださった斉藤美絵子さんが天才であったこともありますが、唖然としました。何も文句はありません。ただただ、空いた口が塞がりませんでした。
井上花菜ちゃんは、完全にスプリンパンでした。とにかく手でも足でも何を動かしてもスプリンパンです。
画して劉備玄徳が伏龍と鳳雛を得たがごとく(←「三国志演義」の例えです)、スプリンパンに、のだこころさんと井上花菜ちゃんという両翼が備わり翼を得た虎ができあがり、さらに、歌の谷内愛さん、吉田純也さん、アイリッシュダンス村松慎也さん、バレエの皆川智宏さんと岡田亜弓さんという、高次元編成により、スプリンパンというミラクル次元ができあがったのです。
これで、まえへすすもう!
胃袋に穴が開くのを回避し、とうとうキャストの収録はすべて終えることができたのです。キャストの皆様、その節は大変お世話になりました。最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました!
改めて予告編を見てみてください。歌やダンスの一部を見ることができます。また映画館でもぜひ。映画そのものは子供向けとなっており映倫審査は「G」=全年齢になっています。スプリンパンは健全で人を傷つけず、競争を煽らない作品になっていますのでよければぜひ本編もご覧になっていただけますと幸いです。
今後ともぜひ「スプリンパン まえへすすもう!」をどうぞよろしくお願いいたします。
●スプリンパンTwitter
https://twitter.com/springpan_jp