あなたがサラリーマン店長なら、「会社にとって必要な人材」だったとしても「お店にとっていなくても困らない人」にならなきゃダメ
「あなたがいてもらわなきゃ困る。」
というのは私自身を必要としてなのか?
それとも仕事上のスキルを必要としてのことなのか?
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飲食店なり、小さなお店というものは大体、店主が一人ではじめるものです。そして経営がうまく軌道に乗れば一生の仕事になり、体を壊したり、人に騙されて、お金とか失うことがなければ、まあ30年とか40年とか長く続くわけです。
お店を始めたらその後、結婚とかあって、子に継がせるかどうするかみたいな話になり、
「いや、俺は継がないよ。東京で一旗揚げる!」
とか息子に言われて、あとを継ぐ人もいないから、
「この店は俺の代で終わりだな。」
とかで廃業する。
みたいなのが過去から現在までの大体のトレンドです。それは全て個人店の話です。
しかし会社で運営する店というのはそこは違う。店長の勝手な都合で廃業することはできませんよね。過去、私自身、大手のファストフードで勤務していた頃はそこがなかなか見えていなかったという話です。
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例えば。
あなたは転職しました。
あるオーナーがいて、お店を任されたとしましょう。やる気を持って店舗運営に取り組むんです。あなたは任されたお店で素晴らしい成績を残しました。全ての事柄に目を通し、あなたはプライベートを切り売りし店に全てを費やすことで、お店の売り上げや顧客満足度は高く、店はなんども表彰されました。
数年たち次は違う店を出そうかとオーナーは言いました。そこであなたは新店の立ち上げに抜擢されるのです。
次の店でもあなたは一生懸命に頑張り、新店とは思えないくらい売り上げは良く、ここでも表彰されました。
しかし前にいた店の売り上げは激減し、顧客満足度も低く全然評価されない店になってしまいました。
何が変わってしまったのか?
これは良くある話ですが、お店の責任者である人が全てを握っていて仕事や情報を他のスタッフにシェアできなかったことが背景にあることが多いです。スポーツでも良いプレーヤーが良いコーチや監督に必ずしもなれないように、やり方を伝えたり教えたり手法を伝達できるかどうか、自分が持っている技術や情報を他の人に伝えられるのには得手不得手があります。
責任感の名の下に仕事を囲い込んでしまうんですね。そういう方が多いので、書店のビジネス書や自己啓発本なんかを見るとミドルマネージャー層へのものなどが多いわけですね。
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オーナーや社長からお店を任される立場にあれば、業務拡大や新店舗オープンなどで自分が抜けたことを考えて運営を考えることが必要です。それは店自体がきちんと売り上げを産み、運営し続けていくことが会社にとっては必要だからです。
先に書いた個人店では自分が看板であり、そのビジネスの舵取り役で、生かすも殺すも自分次第ですが、オーナーに任されているお店であればそれは売り上げを作り続けるシステムの一部を任されているということなのです。
ですのでスタッフに
「あなたがいないと困る」と言われれば必要とされているんだなと感じ、良く聞こえる言葉だとは思いますが、
裏を返せば
「あなたがいなくてはお店が回らない」と言われているのと同じなのです。
次のステップへ進むには
「あなたがいなくても大丈夫」と言われるような運営をするということ。たとえ責任者の方が変わったとしてもしっかりと営業できる。お店を回す仕組みができたことは、店長ではない次のステップへ進めるということでもありますね。
「店長。いなくても大丈夫です。」
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