誰かの道しるべになれるかもしれない、それこそが最後に残された希望
NHKクローズアップ現代+には「性暴力を考える」という特別サイトがある。
この特集が始まってから3年半。
内容に励まされ、時には勇気をもらい、知らなかったことを学び、スタッフの方には寄り添っていただいた。本当に感謝している。
その恩返しになればと、昨年の大規模アンケートにも協力をさせていただいた。その結果は、日本はこの問題に関してはまだまだ後進国なんだと気付かされ、絶望に近い感覚を抱いたものだ。
先日久しぶりにサイトを覗いてみると、新しい取り組みが始まっていた。
長く暗いトンネルの中で、光さえ見つけられない日々でも、こんな風に工夫しているよ、私も頑張っているよ、まだまだ先が見えないよ、そんな被害者たちの声が聞こえてくるようだった。
私のことを少し話すと、数年前から男性が怖いという感覚が強くなった。
エレベーターは最も怖いものの一つで、なるべく2人きりにならないように階段を使うようにしている。男性が背後を歩いていると、一度立ち止まり、その人が先に行くのを見届けてから距離を置いて歩くようにしている。
昨年も自分で自分を傷つけるようなことをしてしまった。そうせずにはいられなかったのだけど、そのあと大きな後悔だけが残った。
家族の仲良し話や、一生懸命前に進んでいる人の話がものすごく辛い時がある。それは私にはたどり着きたくてもたどり着けない場所だから。
その人たちにとっては何気ない、当たり前のことかもしれない。しかし、一歩も前に進めない自分は分厚い劣等感に覆われていて、時々息が出来なくなることがある。
こんな話をするのも辛いけど、昨年もう自分に嘘はつかないと決めたので、なるべく自分の心に正直に生きる努力をしている。
幸い数少ない親友たちが、こんな私をいつもさりげなくサポートしてくれる。彼女たちに頼られると嬉しいし、こんな私でも役に立っていると思うと頑張れる。
私がnoteに性暴力被害者である自分のその後を書き続けているのには理由がある。
一つは自分の心の整理のため。
そしてもう一つは、今1人で苦しんでいる誰かのためだ。
あなたは1人じゃない。
私もまだ真っ暗なトンネルを抜け出せずにいるよ。
このnoteを読んでくれた誰かが、その日1日を頑張ろうと思ってくれたらいいな、
そんな気持ちで書いている。
悲劇のヒロインぶるなと思う人もいるだろう。
だが性暴力を受けた時点で、私たちは自分の人生のヒロインにすらなれない運命を背負って生きている。
ものすごく遠回りの道になるけれど、ごめんね。でも、こんな私の経験も誰かの道しるべになってくれたら…それが私の唯一の希望だ。
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