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昔からの友人を結構失った話

こんにちは。Big4でコンサルタントを経験した私が、身近な出来事を通じ、学んだり考察したことをゆったりと語っています。今回は大人になってからの人付き合いについてのお話です。

旧友の大切さは分かるけど・・・

皆さんが今付き合いのある人たちは、昔からの友達でしょうか?それとも社会人になってから出会った人でしょうか?マッチングアプリなどの浸透により出会いがより便利なパッケージとなったため、今日の人付き合いの当たり前は少し前とは変わってきてしまったのかもしれません。

歴史上の偉人が残した言葉には、古くからの友人を大切にせよといったものがあります。例えば、古代ローマ屈指の賢帝として君臨したマルクス・アウレリーウスは以下のような言葉を残しています。

倦怠もしなければ夢中にもなりもせずに友人を持ち続けること

マルクス・アウレリーウス(2007)自省録 第一巻

多感な学生時代を共に乗り越えた友人は大人になってから作ることはできませんし、だからこそかけがえのない記憶を共にした友人が大切であることは理屈上理解できます。ですが、20代の私にはこの考えを貫徹することが難しいと正直感じています。

友人との別れが多発

私にとって友人との別れは2つの波がありました

第1波:距離フィルター

第1波は間違いなく物理的な距離です。同じ学校に通っていたり近所に住んでいたりすると、学校で鉢合わせたり一緒に登下校したり、時間があればふらっと遊びに行ったりといったことが簡単です。つまり、「この人に会おう」「この人のために自分の時間を使おう」と意思決定することなく、なんとなく一緒に時間を過ごすことが可能になります。大学進学などで物理的な距離が出来た途端距離がフィルターとなり、それでもこの人と時間を過ごしたいと自分が判断する人が意外と少ないことに気がつきました。

ただ、この第1波のインパクトは個人的にはそこまで大きくなかったように記憶しています。というのも、距離フィルターができるまでの生活では、自分のキャパシティ以上の社交性が担保されてしまっていたからです。本来10人に囲まれていることが自分の性に合っていても、学校に通うとその数倍の人数に対峙するわけです。そのため、第1波によって人付き合いする人数が適正値に調整され、社交性のキャパシティが小さい私としては願ってもない機会でした。

第2波:価値観フィルター

第1波で人付き合いが適正レベルに調整されたのは良かったのですが、今度は自分自身がさまざまな経験を通して変化を起こしたために付き合いが心地よくないと感じてしまう人がいることに気がつき始めました。価値観が違いすぎる人と時間を過ごすことが難しくなり、それが第2波となりさらに交友関係が狭まりました。価値観フィルターで付き合う人がガクッと少なくなったのですが、お別れした人のほとんどが旧友でした。昔同じところにいて同じものを経験したけど、時間が経つにつれてどちらか一方が変わったり変わらなかったりして段々と一緒に過ごす時間に疑問を抱くようになってしまいました。

そんな第2波は私にとって精神に堪える経験でした。まず、長い時間をかけて作り上げた信頼や関係性を終わらせてしまう自分の薄情さに少し嫌気がさしました。それから、「この変化は必要なのか?」「変化によって自分が望む方向に進めているのか?」と変化している自分に対して懐疑的になってしまうことも複雑な気持ちを抱えることを助長していたように思います。加えて、SNSで周りを見渡すと複数人(場合によっては大勢)で楽しく時間を過ごしている様子が垣間見え、交友関係が狭まった自分は孤独で面白みのない人間になってしまってはいないかと焦る気持ちもありました。しかし、一緒に時間を過ごしても自分が心地よくなければ結局相手にも心地の良くない思いをさせてしまうしなどと考え、やはり交友関係を広げようという思いにはなれず、第2波には現在進行形で向き合っています。

私なりの乗り越え方

第2波は必ずしも楽しいものではありませんが、人生に必要なものだと割り切り、それとどう上手く生きていくかという論点に今は目を向けるようにしています。そんな私が第2波と共存するための方法は2つあります。

本を読む

1つ目は読書です。孤独になったとしても、本の著者はいつでも思考の壁打ち相手になってくれます。特に、せっかく(同年代よりは比較的)孤独になったのだからその効用を存分に享受してやろうと以下のような書籍にはしばしば手をつけます。どのような本でも有意義な時間を過ごすことができると思いますが、特に孤独の利点について読みたい方にはぜひお勧めしたい2冊です。

1冊目に関しては簡単な書評もありますので、気になる方はぜひ。

新たな友人に感謝する

そしてもう1つは、新しく出来た友人が友人で居続けてくれることに感謝することです。失った友人がいると同時に、私には幸い新しい友人がいます。絶対数で言うと後者の方が圧倒的に少ないのですが、それでも私の人生を豊かにしてくれることは数だけで語ることはできません。時折疑いを持ってしまうような危うい存在である自分と同じ時間を過ごそうとしてくれることがとてつもなく嬉しいと素直に感じるのです。失ったものではなく今自分が持っているものにフォーカスすると、意外にもネガティブな気持ちがどこかへ飛んでいきます。

筆者とこのnoteについて

Big4でコンサルタント経験者である私が、実際の現場で見聞きした生き生きとした(時には生き生きとし過ぎた)情報をみなさんにお届けしています。無料でも有益な情報をお届けできるように執筆していますが、より生々しい現場の経験についてはオーディエンスを絞らせていただいています。

いわゆるコンサルスキルと呼ばれるものだったりコンサルの現場から日々学ぶことは、決してコンサル業界に閉じた話ではなく、それ以外の業界の皆さんにも参考にしていただけると思います。なにしろ、コンサルタントはあらゆる業界のあらゆる課題解決を主要なサービスとしていますから、業界を問わず普遍的なスキルを身につけておく必要があるのです。

ゆったりとした回と有益情報を盛り込んだ回を織り交ぜることで、より活き活きとしたコンサルの現場をお届けできればと思っております。

それではまた😉

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