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色男図鑑~「湿り気ある色気」というワードがプチバズったので、男性の色気ポジショニングマップを書いてみた~


中村倫也さんの魅力について余すことなく伝えたいと書いたコラム。
ありがたいことにファンの方々から沢山の反響をいただいた。


中でも「湿り気のある色気」という表現に思いの外リアクションがあり、

かく言う私も「確かに”色気”って一口に言ったって、色んな種類があるし」と思い当たる節があったので、
「男性の色気ポジショニングマップ」を早速作ってみることにした。

※これはイケメン図鑑ではなく「色気のある男性のポジショニングマップ」です。
また完全に個人の独断と偏見によったものであり、そもそも色気を感じるポイントは人それぞれであることを大前提としています。


そもそも「色気」って何で出来てるの?

 目には見えない、かつ何かわかりやすい法則性があるわけではない
正体不明の魅力で、半端ない吸引力を持つ「色気」。


美男美女イコール色気があるって訳でもないし、
女性の場合であれば必ずしも巨乳=セクシーって訳でもない。

2年ほど前に参加させていただいたAMの座談会で、
金井編集長に「色気の正体を突き止めて欲しい」とお話したところ、
それを記事にして下さりシリーズ化して下さった。

何名かの著名人が「色気」のメカニズムについて話して下さっているのだが、
私のオススメは中野信子先生のインタビュー記事。(是非ご一度を!)


私が思う「色気」の構成要素

私が結論づけたのは「色気=変身幅」である。
「神秘的でミステリアスな方が魅力的」という通説はもちろんのこと、
「普段抑え込んでいたものが解放される瞬間」
(「タガが外れる」ってとっても色っぽい表現)にこそ
その前後での変化感が大きくなり、必然的に予定調和ではなくなる。
不協和音で不規則、アンバランスであればあるほど増すのが「色気」ではないだろうか。

演技や演奏を通して「自分を解放する瞬間」を魅せてくれるのだから、
そりゃあ役者さんやアーティストに色気のある方が男女ともに多いのも頷ける。

つまり「オン・オフがはっきりしている」人ほど色気を醸し出しやすい。
一般人であっても、自分が輝ける確たるフィールドがあり、
例えばスーツ姿の彼が帰宅後ネクタイを緩めた瞬間にフッと色気が立ち上るように、
お仕事のオンモードからオフモードに切り替わる瞬間にこそ、
気怠さを伴った甘美な一瞬が待ち受けていたりするものだ。

キムタクに色気を感じないのはなぜか?

日本を代表する不動のイケメンとして誰しもの共通認識に君臨しているのがキムタクだろうが
キムタクに色気を感じないのはなぜなのか?(※もちろん個人の主観によります)

それは「作り込まれているから」である。
プロ意識の上に成り立っている、常に「キムタクであろうとする姿勢」は予定調和で意外性はなく、そこに色気はどうしたって生まれにくい。
(キムタク主演作品はキムタクを余すことなく楽しませて頂くための作品であることが多い)

同じ理由で、松田聖子に色気を感じるという人もお見かけしたことがない。
(求められている像がはっきりしているアイドルという存在にそもそも色気は共存させづらいのだ)


一見したところ、お色気キャラである壇蜜も、律儀な彼女は忠実に自分が求められている役回り、立ち位置をきちんと汲み取って瞬時に魅せているからであって、
「お色気キャラ」以上の色気は実際にはあまり出ていない気がする。


男性の色気の種類を4象限に区分してみた

色気図鑑

横軸は私がコラム内でも記載した「湿り気の高低・有無」、
縦軸には安直かもしれないが「サブカル」と「王道・正統派」でポジショニングを切ってみた。

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お気づきの通り、基本的には「色気=湿り気のあるもの」なのだ。

今くらいの時期から夏にかけての夕暮れ時に
肌にねっとりまとわりつくような空気の中向かうデートって
なんだか少し悪いことをしているようで、
良からぬことが待ち受けていそうで、気持ちが昂りませんか?

そういう、細胞レベルで刻まれた記憶を思い起こさせるねっとりさ。

「色気」はやはりどこか陰な部分、影がある人の方に宿りやすい。
そして、どちらかと言えば「中性的」。
そのため、必然的に右側に区分される人の方が多くなる。


左側はなかなかの矛盾を抱えながらの卓越技だ。
陽のエネルギーでカラっとしているなんて言ったら甲子園球児やら、
洗濯用洗剤のCMに起用されそうなタイプを連想させるにも関わらず、
そこに色気が伴うなかなかレア人種たち。
「男臭い人」が多く、色気も荒々しくって野太い印象。


それぞれ詳しく見ていこう。


色気パターン1:湿り気高く王道・正統派(右下の事象)

おそらく該当人数が一番多いボリュームゾーン。
陰な部分もありつつ、王道・正統派を行く。必然的にイケメン率も高い。
ただ、この事象を極めると、つまり正攻法を極めると行き着くのが
「俺様自己愛高めな、ストイックナルシスト王子」群だ。

ようこそ、私の大好物。
余談だが、YOSHIKIは普段は「姫っぽい」のに、演奏時には「大将っぽくなる」
あの変身幅はどうなってるんだろうか。

※さっきキムタクについて触れましたが、斎藤工も常にどの作品でも「斎藤工」タイプ。
しかし彼は実生活でかなり大衆的な飲食店を利用したり、映画には相当造詣が深いし、
見た目から受ける印象と実像の違いをふいに覗かせるので
そこでの変身幅が生まれていると見た。

あとは、マツコに「顔面性器」と言わしめたあのお顔はやはり理屈抜きで
本能に訴えかけるものがあるのでしょう、ということで
ここは一つよろしいでしょうか。


色気パターンその2:湿り気高く、サブカル系(右上の事象)

こちらは「個性派俳優」やアーティスト、クリエイター系が区分されやすいゾーン。
キングヌーの常田さんのお色気は日本中の女性が周知の事実ですが、
皆さん、back numberのヴォーカル、元左官職人の清水依与吏の湿り気高い色気にお気づきですかーーーー皆さーーーーーん!!!

(米津玄師もこの並びではあるが、もはやお顔もわからないので一旦置きにした。)


TKのポジショニングは迷ったんだよな(TK全盛期だと少しまた位置が違ったかもしれない。再考の余地あり)


色気パターンその3:湿り気低く、王道・正統派(左下の事象)

カラっとしていて男臭く、正統派で紳士的な色気を持つダンディー層。
唐沢寿明の絶妙ポジションっぷりったら。
生ビールのCMとかに出ながら(ウィスキーじゃないよ、缶ビールよ)色気も確かに感じさせられる彼ってば。

そして、ここは男の中の男「石原軍団」の長でありながら、黒光りの肌や笑い皺までセクシーに思える館ひろし、神田正輝のフィールド。

色気パターンその4:湿り気低く、サブカル系(左上の事象)

はい、来ました超越技の皆様、時間の歪みも矛盾も全て飛び越えちゃうこのゾーンは極稀絶滅危惧種です。

「カラっと元気に無邪気にサブカル系」ってのがまず矛盾な上に、
そこに色気まで灯しちゃう民。

その最高峰にはムロツヨシさんを配置させていただきました。

共演者の戸田恵梨香も絶賛していたムロの色気垂れ流し作品『大恋愛』のコラムも
書いておりますので、よろしければ。


紆余曲折あって下積みが長かったにも関わらず卑屈な空気を纏わずに
自分らしさを大切に出来ている人。

これは中村倫也にも通ずる部分で、彼については演じ分けられる役柄の幅広さからも「中村倫也網羅ゾーン」という特例措置。

香川照之も実父との間に長きにわたる確執があり歌舞伎役者になるまでに
苦労をしてきた人だ(因みに東大卒!)


そして、この色気ポジショニングマップに芸人で唯一登場するのが
原田泰造

芸人ながら俳優歴も長く、自身もかなりの映画好きとして知られる。
またサウナーとしての一面も持つ。
長身、スタイルもよく、いつもヘラヘラ可愛げを振りまきつつ、やる時はやる男だ。
ある意味、本音を見せてくれない男の一人でもある。


そして音楽シーンに突如現れた藤井風。
アーティストからの支持も高いが、なるほど彼の登場がセンセーショナルだったのは、この該当人口の極端に少ない区分けに突如23歳ながら、
フォークソング世代、歌謡曲世代かのような空気を纏って現れたのだから当然だ。
音楽界だけでなく、色気マッピング上の新星でもあるのだ。


(哲学者で私の大学時代の恩師、萱野稔人先生は林修にはないビジュアルをお持ち。
今後活躍の場を広げて欲しいという元教え子からの冷やかしではなく、希望です。文化人に区分される人で色気があればこのジャンルに君臨できるはず)


※因みにこのポジションはガラ空きなので、若手イケメン俳優陣が
例えば若さと美貌だけでは勝負できないようなスランプに陥ったところから復活して何らか一皮むけた瞬間に、
あるいは何かしらの一芸を磨いた先にこっちに飛び入りできる可能性を秘めている狙い目ポジションでもある。

候補生として博多の大吉と、安住アナを挙げさせていただきます。
(局アナではなくフリーになった暁には。今の安住さんには守らねばならないものが多すぎる)

最後に

このポジショニングを切ってから該当者を挙げていく作業は、友人との焼肉ランチの話のネタがてら、あーでもないこーでもないと。
(トップ画像はその時の走り書き。乱筆で失礼します)

気づいたのはイケメンであってもボンボンには色気は育まれにくそうだということ。
何不自由なく、早くから自身と似た者同士の環境で素直に育てられ、二面性を持ち合わせる必要がないからだ。

(もちろん例外もあってYOSHIKIのご実家は呉服屋で裕福だったが、
彼は壮絶な別れを幼少期に(その後にも立て続けに)経験している。)

非常に端正な顔立ちに違いない妻夫木聡や瑛太には色気は感じられないし、
イケメンかは?なムロツヨシ、原田泰造にそれを確かに感じる瞬間があるし、
「色気」は人類にとっての希望であり、飛び道具で最強の武器になり得る。

山田孝之と小栗旬はきっと色気ジャンルに区分する方もいるんだろうなと思ったのですが、ここはあくまで独断と偏見で、主観によるところも大きいポジショニングなので、あしからずです。

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