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格闘ゲームと生きるということ ‐ EVO2024に挑戦して自分の中で変わったことと今年のハチエフで実現したいこと。

こんにちは。Jeniです。
この夏私は昔の夢であった世界最大の格闘ゲーム大会「EVO」に参加するため、アメリカ・ラスベガスまで海外遠征に行ってまいりました。
私が海外遠征に挑戦するためには支援者の渡航費等、自分以外の部分で多額の費用がかかるため、今回クラウドファンディングにも挑戦しました。
沢山の方のご支援で今回夢だったEVOへ参加することができました。本当にありがとうございました。

ⓒAKR / Akira Sato

顎コントローラーづくりを3年前に始めた時から、私の目標は過去の自分を越えることでした。私が今回EVOに挑戦した理由も単純で、10代の頃の夢がEVOに出場することだったからです。自分の中で言い訳を重ねてその夢に挑戦することもなく10年以上の月日が過ぎ、自分にとっていちばん大切なことってなんだろうかをコロナ禍で考えるようになり、人生で一度でも自分自身と向き合ったことがあったのか?と何度も自問自答を繰り返していました。

10代の頃のただ強くなりたくて格闘ゲームに没頭していた頃の自分でも諦めてしまった夢に、今の自分で勝負することが格闘ゲームと生きていくと決めた自分の人生で挑戦すべきことだろうと覚悟を決めました。

コントローラー制作を始め、色々と模索していた頃

そのためには言い訳の通用しない環境に身を置く必要があるので、コントローラー作りやゲーム環境の準備なども完璧にするため、オフライン対戦が快適にできるように数年かけて1つずつ課題をクリアしていきました。

EVO Japan 2024ではコントローラートラブルで1試合目が失格になり、本来の力が出せなかったので、この夏に向け完璧な環境を整え、言い訳のない環境で挑む準備をしました。

完璧な環境がある以上、そこに障害はありません。
純粋な自分の実力のみが反映される環境を手に入れた時、改めてこの夏の勝負に向け、自分と向き合うことができました。毎日仕事終わりに数時間練習して寝て、土日は10時間ランクマッチにこもる日もありました。

身体を酷使しているという感覚はなく、長時間遊べる環境が整えられたからこそ没頭できたんじゃないかと思います。ご協力頂いたすべての方に感謝しています。ありがとうございました!

私はずっとゲームプレイのアドバイスを求めることが苦手でした。
身体にハンディキャップがある自分へゲームのアドバイスをする際、環境のせいでそれらが上手くできないことが多々あったからです。今でもワンガードバクステやジャスパからのラッシュは苦手ですが、それ以外は基本できます。アドバイスを求め、それを取り入れられる環境ができた時、ようやく私は環境が脳裏にちらつくことがなく、自分のプレイに集中することができるようになりました。

当時の私は、いつか格闘ゲームができなくなってしまうという漠然とした不安を抱えながら生きていました。試合中に上手くボタンが押せなくなって以降何度もそういう夢を見ました。そんな夢を見なくなったのは、本当に最近になってからです。

EVOに向けて対戦環境を少しずつ構築していく中で、私は過去と決別することができたんだと思います。

今私が格闘ゲームをプレイしている時、環境による障害を感じることはありません。本当の意味で自分と向き合える環境さえ整えられれば、誰もが対等に競い合える最高の競技になると私は思います。

ⓒAKR / Akira Sato

その向こうで

環境さえ整えられれば、誰もが対等に競い合えるeスポーツ。それを実現するために昨年バリアフリーeスポーツイベント「HACHIMANTAI 8 FIGHTS」を開催しました。
自分のような身体障害のある方でもゲームができるアクセシビリティの体験や、東北を中心とした格闘ゲームコミュニティが対戦交流のできる環境をゲーミングPC BTOパソコンメーカーのサイコムさまの協力を得ながら実現しました。

今年のハチエフ HACHIMANTAI 8 FIGHTS '24では、ゲームアクセシビリティ体験や、交流会にとどまらず、誰もが対等に競い合えるeスポーツの魅力を追求していくために東北の地でeスポーツ大会を9月14日から15日の2日間、開催いたします。

ハチエフ HACHIMANTAI 8 FIGHTS '24

eスポーツは誰もが平等に参加できるコミュニケーションツールです。障害の有無に関係なく誰もが参加できるeスポーツの魅力を、オフラインのオープン大会として形成していくことで、東北の格闘ゲームコミュニティが気軽に参加できるアクセシブルなeスポーツ大会としてそれらを実現したいと考えています。

この記事を読んで少しでも興味を持ってくださった方は、是非足を運んでくださると嬉しいです。2on大会の大会エントリーも受付中です。参加を検討していてエントリーがまだの方は、登録およろしくお願いいたします。

オフライン大会に参加することでしか得られない成分を一人でも多くの方に味わってほしいので、岩手県八幡平市に是非遊びに来てください!


次回はEVOでの経験を具体的にnoteにしたいと思っています。
また読んで頂けると嬉しいです。ありがとうございました!!

ⓒAKR / Akira Sato

いただいたサポートはコントローラーの開発費や、活動費用に充てさせて頂きます。