「結婚してぇ」と 「独身サイコー!」のはざまで
「あー結婚してぇ」
深夜11時。私たち以外誰もいなくなったフロアに魂の叫びが響き渡る。
急な業務対応があり、後輩と遅くまで残業していた夜だった。ぎょっとした。
「結婚したい」なんて言葉を、生身の23歳男から聞いたことがなかったから。
よほどぎょっとした顔をしていたんだろう。
「弱ってると結婚したくなりませんか?」と後輩の弁解が入る。
当時24歳の私にはさっぱり共感できなかった。
残業でしんどい週は、金曜日に友達とどんちゃん騒げばいいじゃん