創造的な会議にするための上司の心得
創造性を発揮させる重要な場として「会議」があります。
貴重な時間を使って皆が集まって知恵を出す絶好の機会です。つまり、創造性を発揮するチャンスなのです。
しかし、多くの企業で聞こえてくるのは、「ムダな会議が多い」「会議が多すぎて、他の仕事を圧迫している」です。皆さんのところではいかがでしょうか?
多くの人がムダと感じる会議とは
会議が活性化しているとメンバーは「次の会議で、この課題について皆からアドバイスをもらおう!」と楽しみにして参加します。しかし、前述のように、会議を楽しみにしているメンバーは少ないようです。
< 「ムダ」と感じる会議の特徴 >
(1) 一人がずっと話し続ける会議
(2) 一人ひとりが現在の状況を話し、それを聞いているだけの会議
(3) お互いの意見をぶつけ合うだけで、意見が進化しない会議
(4) 結論が出ず、話し合いが徒労に終わる会議
(5) 一応集まっているが、テーマが曖昧な会議
そして、上司は会議の席で思わず話をしすぎてしまう傾向があります。
上司が話し続けていると、メンバーは「話を聴く」ということが習慣化され、「発言する」という気持ちが萎えてしまいます。
また、メンバーがせっかく出した意見について、「それはおかしい」「その程度しか意見が出ないのか?」等と詰めることが多ければ、やはり自由に意見を言う雰囲気を壊してしまい、「し~ん」となる会議の典型です。
会議において 上司が取るべき行動とは
(1)司会進行役をメンバーに任せる
本当に創造性を発揮させ、新たな知恵を生み出したいなら、会議では司会を上司がするのはやめましょう。メンバーが司会をしているだけで、一気に発言がしやすくなります。
上司が司会だと「こんなこと言ったら進行を妨げるかもしれない」「否定されるかもしれない」など、少なからず発言にブレーキが掛かります。
(2)熱心にメンバーの意見に耳を傾ける
メンバーが発言している際に、一生懸命に頷いたり、「それは面白い」等と発言したりするだけで、一気に意見が出始めることも多いです。
(3)メンバーの発言を安易に否定しない
メンバーの発言に対して心の中で「もの足りない」と感じても、「もう少し詳しく話してくれないか?」「○○さんは、この意見についてどう思う?」と話を広げる努力をしましょう。
(4)会議の中で思い切ったジャッジをする姿勢を見せること
出てきた意見やアイデアに対して、この場で「やる!」と決断する瞬間を見せることで、「意見がすぐに反映された」「会議で発言した意見が取り入れられた」という印象を強く残します。そうすることで、「自分達の意見がチーム運営に反映されている」「成果に直結している」と感じられ、会議への参加意欲が増すのです。
上司のちょっとした心がけで会議が「講演会」から「創造の場」にチェンジします。