見出し画像

組織文化を考える

組織の特徴を表現する言葉は、社風、企業文化、組織風土、組織文化などいろいろあります。
言葉が違いますので、意味合いは少しずつ異なりますが、組織には、そこに所属する多くの人が共有している価値観、行動様式が存在します。その価値観や行動様式は、ビジョン実現・業績・パフォーマンスなど、組織活動に影響を与えます。

どちらの「当たり前」が、より成果を上げられるか

例えば、あなたが営業担当だとします。あなたが苦労して入手した市場やお客様に関わる情報(営業活動において貴重なもの)は、「自分のもの」でしょうか?それとも「組織のもの」でしょうか?

自分が得た情報は自分のもの。 オープンにしたら損をする。
自分だけで管理したほうが手間がかからない。
市場で得た情報は共有しよう。 情報は組織の財産。 一人で得られる情報は限られている。

「自分のもの」として運用した場合、個人の情報は、担当者の異動などに左右され、同じことをバラバラで行うことになりかねません。
「組織のもの」として、蓄積・共有した情報は、組織で受け継がれ、進化させていくことができるでしょう。
つまり、今の時代は「情報を共有すると、他者に出し抜かれて自分が損をする」よりも、「皆で情報を蓄積共有することで、相乗効果が得られる」が当たり前として根付いている組織の方が、より効果効率的に成果に繋がるのではないでしょうか。

組織の影響は計り知れないが、中にいると分かりにくい

ジェックでは、組織文化を「ある組織において、メンバー間で無意識、または暗黙のうちに共有される価値観や行動様式のこと」としています。

前段の例のように、「情報の共有や蓄積は大事。今や組織力で課題を解決していく時代だ」と頭では分かっていても、実際はそれぞれ個人で情報を抱え込んでいるとしたら、個人間で競い合わせて個人技で業績を上げてきた時代の当たり前が、組織に根強く残っているからかもしれません。

その当たり前が企業や組織としてのレガシーであれば問題ありませんが、社会や市場に合っていなかったり、逆行したりするものであれば、組織文化を変えていく必要があります。

しかし、その組織の理念、戦略や体制、トップの考え方など明文化されているものは認識しやすいですが、その組織の雰囲気や人間関係、無意識に信じている(そのことに疑問がない)価値観や行動形式などは、『朱に交われば赤くなる』でいつの間にか当たり前になってしまうため、組織内にいると客観的に見ることが難しくなります。
研修などで、知識やスキルを習得したとしても、その組織の多数がやっていないのであれば「自分だけがやっても…」と元に戻ってしまうことは少なくありません。
新人のときには「これって変じゃないかな」と思っていたとしても、いつの間にか「うちの組織はこれが普通」となってしまい、改善や改革のチャンスを逸してしまうこともあります。

分かりにくい組織文化を見える化するには「組織文化診断」などのサーベイの活用も有効

ジェックでも、「組織文化診断」をお勧めすることがあります。
「業績」と連動し、非常に大きな影響力を発揮するにもかかわらず、どのように扱えば良いのかがあいまいな組織文化。見えないが故にコントロールが難しいこの組織文化を「3つの価値観」で見える化し、打つべき手を明確にします。
※組織文化診断は株式会社ジェックと慶應義塾大学大学院SDM研究科によって共同開発されました

※参考


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?