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「ベストセラー作家になりたい!」

 「作家」と「出版社」の間を、綱渡りのように歩きまわる。
 スリルを感じるために。

 
 「出版社」には、これは、わたしの自慢作です、絶対売れますよと、
うまく立ち回る。

 
 同じ「作家」連中には、「出版社」はお金のことしか考えていない、我々「作家の魂」を乱暴に扱う、無神経な商人どもだ。あの「出版社」のために「作品」を書いてはダメだとうまく言いくるめる。
 
 自分の作品さえ売れればいいのさ、金儲けならそれでいいさ、読者が買ってくれてお金を落とすんだもの、誰も損はしない。

 わたしは、ただ目立ちたいだけ。
 流行作家と言われたいだけ。
 ベストセラー作家と言われたい、
 長い行列のサイン会をひらきたいだけさ。

 
 わたしは、「作家」の仮面をかぶった「策士」だ。
 名声と富しか興味がない。

 
 他の作家が作品が売れずに自殺しても、わたしにしては、日常茶飯事さ。
出版社がつぶれようが少しも動じない。強い、「出版社」に移るだけさ。
 何もわたしの日常は変わらない。

 

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