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【美容】髪を巻く

髪を巻くと、気分が上がる。


憧れと、コンプレックス

可愛いヘアアレンジに、憧れていた。

小学校の友達は、よく編み込みをしていた。
可愛いな、と思っていた。

だけど私は、髪を結ぶことをしなかった。
母に髪を引っ張られることが、痛くて耐えられなかったから。

髪は長かったけれど、ヘアアレンジはしなかった。

中学生になると、校則が厳しくなった。
肩につく髪は、結ばなければいけない。

入学する前に、髪を切った。
髪を結びたくないから、長い髪を捨てた。

短くなった髪、ヘアアレンジはしなかった。

高校生でも、同じ校則があった。
肩につく髪は、結ばなければならない。

私は、普通になりたかった。
普通に髪を結べる子になりたかった。

だから、髪を伸ばした。
学校では一つ結びにしていた。

でも、普段は髪を結びたくなかった。
下ろしたほうが、女の子らしいと思ったから。

やっぱり、ヘアアレンジはしなかった。

ずっと、可愛いヘアアレンジに憧れていた。

憧れていたけど、できなかった。
技術も、可愛いヘアゴムも、ヘアアイロンも、私にはなかった。

髪を巻く

大学生になって、ヘアアイロンを買った。

試してみたけど、髪を巻くのは難しかった。
女の子は天才だ。

ヘアアイロンを買って1年。
髪を巻くことはほとんどなかった。

今年になって、推しのイベントに行った。
イベントの最後には、ハイタッチ会があるとのこと。

少しでも可愛い自分になりたかった。

可愛い女の子たちへのコンプレックスを、打ち破りたかった。

はじめて、髪を巻いて出かけた。
鏡に映った私は、いつもの2倍可愛く見えた。

正直、綺麗に巻けているとは言えないけれど。
それでも、いつもより可愛いと思えた。

それから、たまに髪を巻いて出かける。

技術がなくても、上手に巻けなくても。
それでも、大事な日には、髪を巻きたい。

練習あるのみ。



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