読みやすいパワポは色彩生理学で作る
多くのビジネスパーソンが関わると言っても良いパワーポイント。
有効な資料を作成するための本やサイトはたくさんあります。
が、そこには色彩生理学を活用したものは恐らく稀、いや、無いと言っても良いでしょう。
色彩は視覚的な情報伝達の鍵であり、受け手の心理や理解度に大きく影響を与えます。特に、見る人の注意を引きつけたり、情報を強調したり、感情を喚起したりする際に、色彩生理学の知識は効果的です。
注釈:色は可視光線という電磁波です
色彩生理学が資料作成に重要な理由は以下です。
(1) 注意を引きつける
人間の目は特定の色に反応しやすい特性を持っています。
• 赤: 🟥可視光線の中で最も波長が長く、人間の視覚に入ってくるスピードが最も速いのが特徴です。
このため、警告や緊急性を示し、目を引きやすい。重要事項の強調に適しています。
• 黄色: 🟡可視光線の中で最も明度が高いため、明るくて目立ちやすく、警戒や注意を促す色として適しています。
また、別の視点では、エンドルフィンというホルモンの分泌を促すので、楽しい気分も引き出します。
相反する作用があるので、資料する箇所を慎重に検討しましょう。
(2) 情報を整理して伝える
• 色を使うことで、情報を視覚的に整理し、理解を助けます。
• 例: 同じカテゴリーの情報を同じ色でグループ化。
• 視覚的な「流れ」や「階層」を作ることで、受け手が迷わず情報を追えます。
(3) 生理、心理や印象をコントロール
• 色は生理的な反応やそれに伴う感情に影響を与えます。
• 青: 🟦セロトニンの分泌を促し、心理的に冷静、信頼感、安定性を表現します。
• 緑: 🟢はアセチルコリンの分泌を促し、調和やリラックス感を与えるため、健康や自然に関連した資料に適しています。
(4) 視認性と疲労軽減
• 白地に黒文字などのコントラストの高い配色の際は、目の疲労を軽減するような青や緑等の色を加え、長時間の資料閲覧でも集中力を維持できるようにしましょう。
(5) 実際に活用する際のポイント
①目的に合った配色を選ぶ
• プレゼンのテーマや聴衆の心理を考慮し、適切な色を選びます。
②カラーヒエラルキーを意識する
• 色の明度や彩度を調整し、重要な部分を目立たせる。
③色の数を制限する
• 一つのスライドで使用する色は3~5色までに留めると、まとまりが生まれ、視覚的に整理されます。
④ 色覚多様性に配慮
• 見る人によっては、色の区別がつきにくい場合もあるため、色だけでなく形や文字で補足する工夫が必要です。
(6)色彩生理学を学ぶメリット
視覚的に優れた資料を作ることで、聴衆の理解を助け、プレゼンテーションの説得力を高めることができます。さらに、適切な配色を使うことで、聴衆に良い印象を残し、信頼感を高める効果もあります。
色彩生理学を資料作成に活用することで、視覚的にも心理的にも洗練されたプレゼンが可能になります。必要に応じて色彩の基本理論や心理的効果を学びながら、実践に落とし込むとさらに効果的です!
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