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シャトキラ地区で起きた飲料水危機
シャトキラ県はインドの西ベンガル州と国境を接し、バングラデシュの南西部にあるクルナ管区にあり、2つの自治体、7つの郡、79のユニオン評議会、8つの警察署、1436の村で構成されています。
今日、シャトキラの家族たちは長引く異常な乾期で、地下水源供給問題と清潔で安全な飲み水不足に直面しています。池や井戸から汲む水は塩分度が上がり次第に使えなくなっています。人びとは汚染された水を飲むしかなく、すると下痢、コレラ、赤痢、黄疸、皮膚病や皮膚潰瘍を発生の源になります。地域にある池の数カ所は飲料水として使われていましたが、有力者たちが池を占有し魚の養殖に漁飼料を使用した為、最早安全な飲み水でなくなりました。
そして、昨年(2021年)襲った巨大台風アムファンは沿岸の護岸を大破、シャトキラ県シャムナガル郡は海水の洪水に見舞われ、地域の唯一の水源だった池も全て塩分で汚染された為、飲み水になるものが殆ど無くなりました。
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シャムナガル郡では異常気象で地下水の塩分濃度が増えたため、今は雨水を貯めてそれを唯一の飲み水にしています。いくつかのNGO団体が安全な飲み水を供給していますが、人びとの要求を満たすには不十分です。政府も問題解決のために危険地域に水道施設を導入していますが、私たちは政府が水不足問題に即対応しないと、それはシャトキラ県の人道問題に変わることになると思っています。
2022年1月31日
JBCEAバングラデシュ カントリーディレクター
マハデブ・C・バス