紫草
紫草は藤の別名です。
藤の蔓は繊維が丈夫で、古来よりこれを編んで椅子や籠を作ることが行われ、繊維は布や紐の材料に利用されています。古事記や、風土記では、藤は繊維植物としての記載されており、万葉集では、繊維植物としての藤を詠んだ歌があります。
また、「藤波」という語は藤の花が波打つ様を指す言葉として古くから用いられたもので、万葉の歌人は藤波(藤浪)と表現しました。
生態としては樹勢が旺盛で、樹木に巻き付くと樹幹に葉を広げ、その枝葉は樹葉に被って日光を遮り、蔓性の幹は樹幹を締め付けて肥大成長を阻害するので、樹木は生長を阻害され、時に枯死させることもあります。