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【統計検定準1級】過去問との向き合い方

統計検定準1級の勉強をされている方は基本的には「ワークブック」を中心に勉強されていると思いますが、それとは別に「過去問」=「公式問題集」があります。

今回は「ワークブック」ではなく「過去問」との向き合い方について書いていきます。(あくまでも個人的な意見です)


過去問の概要

2024/8/5現在で販売中の過去問は「統計検定準1級 公式問題集(CBT方式試験に対応!)」です。

これにはPBT方式で実施された過去6回分の過去問と解説が収録されています。
・2021年6月
・2019年6月
・2018年6月
・2017年6月
・2016年6月
・2015年6月

統計検定準1級の試験は2015年からだと思うので、過去問全部が掲載されています。

ちなみにPBT方式は決められた日時・会場で試験問題が紙が配られて回答する試験のことです。現在はCBT方式といって自分で日程・会場を決めてPCで試験を受けられるようになりました。

ワークブック例題と過去問の内容比較

「過去問」をお持ちの方は分かると思いますが、「ワークブック例題」と「過去問」は非常に似ています。

ま、似ているというかほぼ同じなのですが。。

例えば「第1章 事象と確率」の場合、以下のような対比となっています。
・ワークブック 問1.1 ≒ 過去問 2015年 問1
・ワークブック 問1.2 ≒ 過去問 2016年 問2
・ワークブック 問1.3 ≒ 過去問 2018年 問1

この3問を見ると、微妙に数値が違っていたり、確率が違っていたりするので、全く同じではありません。

これは推測ですが、「過去問」と同じ問題を「ワークブック例題」に掲載してもあまり意味がないので、過去問の数値をちょっと変化させて例題にしたよ、ということだと思います。

ワークブックの発行年月は「2020年5月20日(第1版第1刷発行)」となっているので、2019年6月までの過去問は反映されていて、2021年6月の過去問は反映されていないということです。

過去問の活用法

「なーんだ、ワークブック例題とほとんど一緒なら過去問やらなくていいや」と思った方、ちょっと待ってください!ここではそんな過去問の活用法について書いていきます。

①ワークブック例題の丸暗記防止

試験勉強で危険なことは「問題の丸暗記」でしょうか。「知識」や「公式」の丸暗記はもちろん必要ですが、同じ問題を何度も解いていくと次第にその問題の解き方を覚えていってしまいます。。

当然のように本試験で全く同じ問題がでることはなく(数問あると思いますが)、応用力がないと解けないという事態に陥ります。

そこで基本はワークブック例題を解きつつ、時々過去問の類似問題をやってみる、というのをおススメします。

例えばどういうことかというと「ワークブック 第5章 例題問5.4」にポアソン分布に関する(私にとっての)激ムズ問題があります。

確かに激ムズ問題なのですが、何度も繰り返し解いていると当然のように「ここがあーなってこーなって、こことここが約分して消えるので…」といった感じで解けるようになります。極端に言うと脳が動く前にペンが動く感じです。

こうなっては本試験で応用力を問われた場合に解けなくなる可能性が高いです。そんな時に「過去問」の出番です!

私の場合、上記の「ワークブック例題」のポアソン分布の問題を完全に理解したつもりだったのに、「過去問」を解けなかったことがありました。それは実は知らず知らずのうちに解法を丸暗記していただけで、本質を理解していなかったからです。。

ということで基本は「ワークブック例題」を解きつつ、チェック用として時々「過去問」を解いてみるのはどうでしょうか。数値が変わるだけでいつもの計算式もちょっと変わりますよ!

なお注意点としては「過去問」をやりすぎないことです。今度は「過去問」を丸暗記してしまうので…

②論述問題の確認

PBT方式の試験では「論述問題」というのがありました。現在のCBT方式の試験では出ませんが、同じレベルの問題は出る可能性はあるので、どういう内容の問題が出ていたのかは参考になると思います。

なお「論述問題」の中にも数値をちょっと変化させて「ワークブック例題」に掲載されているものもあります。

③ワークブック例題にない問題に挑戦

当然ですが「ワークブック例題」が過去問全てを網羅しているわけではないので、それらの問題に対しても「過去問」で挑戦してみるのは腕試しになると思います。

なお逆もまたしかりで「過去問」になく「ワークブック例題」にしか出てこない問題もあります。こちらは該当する適当な「過去問」がなかったのか、それとも独自に必要だと思って「ワークブック例題」として掲載されているのかは分かりません…

④過去問の解説

これはおまけ程度ですが、「過去問」の解説が理解を深めるヒントになったりする場合もあります。(個人的にはあまりなかったので、推しポイントではないですが…)

ワークブック例題の違和感

ここからは雑談レベルなのですが、ワークブックを勉強しているときに抱いた違和感についてちょっと書いていきます。

それはワークブック本文を勉強して、よし例題やるぞ、と思ったのに例題が全く解けなかった点です。

通常勉強していくときに、インプットをしてアウトプットをします。逆の順序でも構いませんが、これを繰り返し行うことで、知識が定着し、理解が深まっていきます。

しかしながらワークブックはそういう構造になっていません。完全に推測ですが、本文は執筆者が理解して欲しい内容、最低限必要な知識等について書いていってますが、例題がそのことを問う内容ではなく、過去問の改変になっているからです。本文と例題がバラバラになっている、といったら言い過ぎでしょうか。

それに対してワークブックに出てくる「例」は問題数は少ないものの、本文に沿った内容になっています。なんというか勉強していく中で「例」の方が「例題」より難しく感じたのは私だけでしょうか。そして「例」の方が本当は執筆者が理解して欲しい内容なのではないでしょうか…

おそらくは「ワークブック例題」に「過去問」の数値をちょっと変えた問題を掲載したのが違和感の原因だと思います。「ワークブック例題」は本文に沿った問題にして、その内容が「過去問」を解く上で必要な内容であれば良かったのにと思った次第です。

願わくば今後改訂される際に見直していただけるとこれから統計検定準1級を受ける方にとっても有益なのではと思います。

おわりに

いかがだったでしょうか。私なりに過去問との向き合い方についてまとめてみました。参考になりましたら幸いです。

なお、以下の記事で合格体験記を書いています。

以下のマガジン「解法メモ集」と「どこまでやったの集」もご参考まで。

以下にまとめ記事を書いております。こちらもお役に立てば幸いです。

#統計検定
#統計検定準1級


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