統計検定準1級ワークブック例題 第2章
統計検定準1級ワークブック(以下WB)の「第2章 確率分布と母関数」の例題について書いていきます。
解答例はいろんな動画や記事で紹介されていると思うので、ここでは思考のプロセスというか考え方のヒントを書いていきます。本記事が同資格を受験する方のお役に立てば幸甚です。
問2.1
(1) 同時確率密度の問題です。最初にxで積分して、次にyで積分すると値が1になるので、そこから定数cを求める感じです。同時確率密度関数を全範囲で積分すると1になるのがポイントですね。
(2) xの周辺確率密度関数を求めるには、同時確率密度関数をyで積分すればokです。
(3) 同時確率密度関数で条件が付く場合は、$${\frac{f(x, y)}{条件}}$$みたいな感じで、同時確率密度関数を条件で割ってあげればよいです。今回の場合はxの周辺確率密度関数が分母に来ます。
問2.2
これは超難問です。確率母関数を求める問題自体は本試験では出ないと思いますが、計算で導出しておくことは重要だと思います。最終的にはそれぞれの分布の確率母関数を暗記しておいた方がいいと思います。
超難問の理由は、「微分の基礎」「無限等比級数」「分数の微分」が分からないと解けないからです。
数学の知識がないとこの問題にかなりの時間を要することになります。いったんは「そういうもの」として捉え、先に進むのもアリです。何度も繰り返すと結果的に覚えていくことになるのですが…。
問2.3
これも同じく超難問です。モーメント母関数を求める問題自体は本試験では出ないと思いますが、計算で導出しておくことは重要だと思います。最終的にはそれぞれの分布のモーメント母関数を暗記しておいた方がいいと思います。
超難問の理由は、「指数関数(ネイピア数)の積分」「積分の発散」などが分からないと解けないからです。
こちらもいったんは「そういうもの」として捉え、先に進むのもアリだと思います。こちらも何度も繰り返すと結果的に覚えていくことになります…。
解法メモ
解法メモはご自身で納得のいくように作成されることをおススメします。参考までに私が作成した解法メモを貼っておきますが、間違っている可能性もありますので、あくまでもご参考までということでお願いします。
おまけ
確率母関数とモーメント母関数の導出は途中の計算でもミス連発していたので何度も繰り返しました。おかげで計算力はついたような気がします。
この確率母関数とモーメント母関数を使って期待値や分散を計算できることが分かって、こんな関連があるんだと、数学の奥深さに触れたような気がします。
WB本文についての記事はこちらです。
また、以下にまとめ記事を書いております。こちらもお役に立てば幸いです。