統計検定準1級ワークブック例題 第5章
統計検定準1級ワークブック(以下WB)の「第5章 離散型分布」の例題について書いていきます。
解答例はいろんな動画や記事で紹介されていると思うので、ここでは思考のプロセスというか考え方のヒントを書いていきます。本記事が同資格を受験する方のお役に立てば幸甚です。
問5.1
二項分布の応用問題です。具体的に考えていくことがポイントです。例えばn=2とした場合、「2株見つかる場合」「1株見つかる場合」「0株見つかる場合」を考えて、「少なくとも1株は見つかる確率」とはどういうことか考えましょう。
問5.2
2級を勉強した人だと分割表を見たときに「カイ二乗値を使うのかな」と思いがちですが、これは「超幾何分布」の問題です。分割表の場合、他にも「フィッシャーの正確検定」なども出てくるので、何が問われているのかに注意しましょう。
問5.3
やや難しい問題ですね。確率のPとCは混同しやすいです。この問題の場合は無作為非復元抽出なのでPの方で考えていきましょう。
また、(3)で確率変数が3つ以上の分散の計算が出てくるので慣れておきましょう。
問5.4
ポアソン分布の再生性の問題です。これも難しいです。XとYがそれぞれポアソン分布に従う場合、再生性からX+Yもポアソン分布に従いますが、それに条件が付いた場合にどうなるか、という問題ですね。
分数の計算がやや複雑になるので、文字を大きめに書いて混同しないようにしましょう。
2019年の過去問の問1にも類似の問題が出てきます。過去問の解説での解法の方がしっくりくるかもしれません。
問5.5
これもちょっと癖がある問題です。幾何分布の問題なのですが、それをどう使うかがポイントです。
また幾何分布には2通りあって、「はじめて成功するまでに起こる失敗の回数」なのか、「はじめて成功するまでの回数」なのかで期待値が変わってきます。この問題の場合は後者ですね。
解法メモ
解法メモはご自身で納得のいくように作成されることをおススメします。参考までに私が作成した解法メモを貼っておきますが、間違っている可能性もありますので、あくまでもご参考までということでお願いします。
おまけ
この章の例題を解くには離散型分布の性質を理解しておく必要があります。また例題が解けるだけだと、微妙に設定を変えて出題されて応用力が問われる場合に解けない可能性が高いです。
とはいえまずはしっかり例題を頭に叩き込み、臨機応変に対応できるようにしていきましょう。
WB本文についての記事はこちらです。
また、以下にまとめ記事を書いております。こちらもお役に立てば幸いです。