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「カード実践」に取り組んでみての現状

今日は、カード実践を取り組んでみてどのような変化が見られるようになったのかを書いていこうと思います。

はじめに、カード実践に取り組むことになったきっかけを書こうと思います。

1学期、「たし算とひき算」の単元を単元『学び合い』(単元内自由進度学習)で取り組みました。

その時に、いくつか課題がみつかりました。その中の1つに、

「子どもたちは、数学的な見方・考え方を働かせることができているのか。」

ということがありました。

計算量が圧倒的に増え量的な確保はできていたものの、作業になっていないか。ちゃんと計算の意味がわかっているのか、(=数学的な見方・考え方を働かせながら問題に取り組むことができているのか)ということが課題にあがりました。

そこで、この課題を解決するために取り入れることになったのが、樋口万太郎先生の「カード実践」でした。

カード実践に取り組み始めて4単元目になります。

1〜2単元目
この頃はまだ子どもたちがカードに慣れていないということもあり、「カードに何を書けばいいのかわからない」という児童が見られました。「大事なポイントはなかった?」と尋ねてみても「ん〜」といった具合で、なにが大切なのか。どういったことが今後も使えそうかを書くことができていない児童が多かったです。

カードを書けている児童では、

「図をつかう」や「九九をつかう」「たしかめ算」「何人に分けられるのか考える」「わる数>あまり」「文章をよく読む」

といったカードが見られました。
こういったカードをみんなに紹介し、価値づけをしていきました。
すると、同じようにカードを作れる児童が少しずつふえてきまきた。


◎3単元目(かけ算の筆算)

3単元目になると、カードに的確な内容をかける児童が増えてきました。

問題について考えた後、友だちに説明をするという課題を取り入れています。今までは、説明をしてサインがもらえたら次に進んでいくだけだったのが、サインをもらって、カードを作るという時間が増えました。そうすることで、大切なポイントは何なのかということをふりかえる時間になりやりっぱなしで終わらなくなりました。

そこで、振り返ることで、数学的な見方・考え方を考える時間を取ることができていると感じます。

また、3単元目の課題として、カードを作ることができてきたが、「どのカードを使って問題に取り組むのか。」を考えることができる児童は少ないということを感じました。

先輩の先生にも、今の課題は何なの?と聞かれた時にこのことを伝えると、それは、この学年でできることなのか?と問われ、あぁ確かにとなりました。

しかし、やってみようと思っていたので、継続して続けました。

4単元目「小数」に入り、第一時の段階で、領域の話をしました。(領域という言葉は使わず、子どもにわかりやすく話しました。)

問題を読み、今までに作ったカードから、問題に使えるカードがないかを探し見つけて問題に取り組む児童が何人か見られました。

また、今までの単元以上にカードを作ることができていたので、みんなで共有する時間をとりました。

1.2時で作ったカードを何人かに発表してもらい、板書をしました。

すると、そのカードを見てカードを作っている子もいました。聞くと、自分は作っていなかったけれど、いいなと思ったから作ったとのことでした。

そして第4時の今日、カードを使って問題に取り組み、カードを作っている児童の数が増えていました。

いつも、声をかけてあぁとなってカードを出す子も今日はカードを出して取り組んでいました。

だいぶカードを使いこなせるようになってきたなと感じました。


最近、『数学的な見方・考え方を働かせる算数授業』という本を読みました。

そこには、数学的な見方を、問題を解く時の着眼点と書かれていました。

この見方とは、カード実践でいうところのカードを選択するということに当てはまるなと思いました。

問題に出合い、カードを選ぶ(問題を解決するための方向性を決める、見通しをもつ)、問題に取り組むということが、子どもたちの中で定着してきているので、見方。働かせることはできてきているなと感じます。

また、数学的な考え方を、論理をまとめたり、高めたりするための視点と書かれていました。

もう少し詳しく書くと、目の前の問題を解決するために使った理論を振り返り、さらに問題を発展させて使えるのかを考えたり、いつでも使えるように論理を高めたりすると書かれていました。

まさしく、使ったカードや作ったカードを他の問題でも適用できるか考えたり、進化させたりするということがこれに当てはまるなと思いました。

カード実践に取り組み、子どもたちのなかでカードを使っていくことに慣れてきた現在、数学的な見方・考え方を働かせることができるようになってきたなではないかと考えます。

また、子どもの姿の変容としては、カードを使う前はたし算とひき算の単元で、繰り上がりのことを「十の位に上がる」のような表現をしていました。

しかし、カードを使い始めてからは、「繰り上がり」という算数の言葉を使って表現することができていました。

大きな変容だなと感じました。

カード実践に取り組むことで、数学的な見方・考え方を働かせることができるようになってきたとともに、算数科で大切な言葉も使えるようになってきているように感じます。

明日は、公開授業です。

たくさんの方に見て頂けるので、たくさんご指導いただき、これからの自分の成長に繋げていきたいなと思います。

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