モノクロ写真のAIカラー化
【表紙の写真の解説】110年前の日本,男の子をおんぶする少女。Arnold Gentheが1908年に撮影。東京大学 渡邉永徳教授の、モノクロ写真のAIカラー化の原点の写真。白黒写真のニューラルネットワークによる自動色付け。
昨年(令和6年秋)から、仙台の戦前・戦中・戦後のモノクロ写真をAIを用いたカラー写真化の取り組みを、仙台の地元紙 河北新報社と共に取り組んでおり、私が持ち合わせている仙台の新常盤町遊郭の戦前の写真をカラー化する事を複数のモノクロ写真をAIカラー化する専門のサイトやアプリケーションを試している。
令和7年1月8日の河北新報社朝刊の一面トップに、その特集記事の第1弾である仙台空襲の初爆撃を受けた新伝馬町の櫻井薬局付近に落ちた焼夷弾と大きな火災の情景を情景を東三番長丁通りに面した河北新報社の屋上から撮影したモノクロの新聞掲載写真を用いてAIカラー化した写真が新聞掲載されました。
東京大学 情報環 渡邉永徳教授が手掛けるモノクロ写真をAIを用いたカラー写真化する授業で言われた事で印象的だったのは、モノクロ写真をカラー化ことで何が起きるか、と言う問いに、「写真に閉じ込められている記憶に対してさらにアクセスが容易になる事だけではなく、映し出される情報量は格段に増えて、映し出されている写真の背景や人物の年齢、背後の風景の情報量も格段に増えると云う。」
そして、情報量が格段に増えるだけではなく、「モノクロ写真がカラー化する事が目的ではなくなり、その写真が持つ意味が写真のカラー化によってさらに増幅され、そこから写真を中心に、関わり見る側の人々の中に対話が新たに生まれ、その先の交流がし易くなること」と云う意義が生ずる事が、役割として新たに加わるのである」という言葉を聴いて、日々我々がチャレンジしている事の、一つの解が解けてくる場面でもあった。