郊外より
noteってひとつのおおきな街なんだって。ああそれならわたし、郊外に家を借りよう。
中心街の空気は、華やかで最先端な色をしている。日々新しい発見が止まらない世界は、ワクワクに満ちている。わたしは毎日、自らの無能に直面させられる。
薄暗い物陰から眩しすぎる光を直視して、たいして丈夫でもない目は壊れてしまった。もしかしてだけど、この世界にわたしの居場所なんてどこにもないんじゃないの?
いやいや、そんなことはない。いつも記事を読ませてもらうお友達、読んでくれるお友達、ちゃんといるもの。せっかく手にした安息の灯りが、強すぎる光の隣で影に見えてしまう悲しみ。
眩しくない場所へ行こう。ここじゃないところへ行きたいと思ったら、今もう行くべきなんだ。柔らかな光を求めて、いざ。
歩け歩け。繁華街にもビジネス街にもタワマンにも、後ろ髪はひかれない。
歩け歩け。商店街も通り抜ける。活気あふれる個人ショップが、キラキラと眩しい。
歩け歩け。住宅街の外れに来た。静かなこの場所に空き物件はあるかしら。小さくてもいい。古くてもいい。少しだけ贅沢を言えば、木陰の小道に面してるといいんだけど。
あ。
なんて立派なブーゲンビリア。
見える。わたしには見える。路地に置いた一脚の椅子に、日がな腰かける自分の姿が。シャビーがすぎる長机に並べられた、わたしが描いたり書いたりした作品たちが。
ここ、借ります。この場所に、暮らします。
*
noteの中心街から遠く離れた、住宅街の外れの外れ。
本当に思いがけないことに、こんな場所にも、編集部さんは見に来てくれる。
嘘みたいだよね。(心から嬉しい。)
たまたま見かけた公式さんの記事に、『noteは、このプラットフォーム全体をひとつのおおきな創作の街だと考えています。』と書かれてるのを読んだとき、これまで映像として見えてなかった景色が、目の前にパッと広がりました。「わたしの家、みっけ」
多分もうずっと前から、ここに住んでたんだな。絵にしてみたら納得が深いです。
こんなに広大なnoteの世界で、自分の存在を見つめることは、宇宙について考えるのと同じくらい恐怖じゃないかと思います。でも、「街だよ」って言ってもらった途端に、地図が見えて、自分の居場所がクリアに見えたことが面白い。(郊外もnote世界の一部だという認識で書いてます…だめかな。)
不安だったころの自分に向けて、大丈夫、見つかるよって気持ちを込めて、記事にしてみました。