悲しいキモチ in NY
奴隷解放記念日であるJuneteen(6月19日)である今日、とても悲しい出来事があった。
今朝、久しぶりにユニオンスクエアのグリーンマーケットに野菜を買いにいった時に起こった出来事だ。今日は晴天で暑かったせいもあり、どのお店もそれなりに人が並んでいたのだけれど、たまたま人がそれほど並んでいないお店を一軒見つけたので、そこでグリーンだけ買って帰ろうと思い、前の人の支払いを待ちながら、何を買おうかと野菜を眺めていたところ、いきなり買い物客には見えない黒人男性が私の近くに寄ってきて、コーヒーを買ってくれないか、ダメなら小銭をくれ、なんでもいいから金をくれ、と言われた。
マーケットにはコーヒーは売っていない。そして、私は、買い物でお札を崩す予定でいたので、たまたま大きなお札しかもっていなかった。私は普通に店で買い物しようとして他の買い物客の流れに混じってそこにいるだけの状態なのに、その黒人男性は一向に気にかけない様子でその場を立ち去ろうとはしなかったので、私はとりあえず、カバンの底にあるはずの小銭を探した。おそらく小銭を全て足したら1ドルぐらいになると思うから、本当にコーヒーが目的ならば、それでどこかでコーヒーが買えるはずだろうと思った。
こういう時に、状況によっては完全無視することも普通によくあると思うけれども、現在これだけ黒人差別のことで街中が大騒ぎになっている最中だったのもあり、とりあえず、渡せるものは渡してあげて、それで納得して立ち去ってもらえれば、普通に買い物に戻れると思ってその時は小銭を探した。
カバンの中を探している間も、小銭がなかなか見つからず、随分と時間がかかったにも関わらず、その男性は全くそこを動こうとはしなかったので、小銭を渡したあとに男性が立ち去り、やっと野菜を普通に物色できる状態になった時に、その一部始終を見ていたお店の人が、”I am sorry about it."と謝ったので、私は全然いいよと買い物を続けようとした。つまり、彼は、関係ない部外者がお金をせびりに来て、お客さんにそんな風に迷惑がかかることが起こってしまって、お店としては申し訳ないと思ったのだ。
ところが、この”I am sorry about it"の一言を、さっきお金を受け取った黒人男性は聞き逃していなかった。そして、いきなり、その場に立ち戻り、”Sorry?”Sorryっていうことは、お前は俺が黒人だと思ってバカにしているのか?(つまり、申し訳ないことをした=黒人だからという拡大解釈)と言ってその白人のお兄さんに食ってかかり始めた。
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