続々々・デンタルフォビアな日々・NY歯科事情その2
さて、毎回あまりに暗礁に乗り上げまくって来た怒涛のデンタル事情も、いい加減サクッと終わりに出来ればと願ってやまないのですが、相変わらず大変なこと続きで予想外に長い展開になってしまってどうもです。。根気よく読んで下さった皆様には感謝しかありません。てことで、とりあえず、内容の簡単な紹介から。
約一ヶ月前に、心身の疲れによって発生した細菌感染による歯と歯茎の激痛からNYU(ニューヨーク大学)の歯学部のエマージェンシーに飛び込んだものの、結局たらい回しになったあげくにホリステイック歯科に辿り着いた私は、その後にその歯科医に抜歯専門のオフィスを紹介される。
そのホリステイック歯科に関する前回の記事はこちら。
結局代理の先生に抜歯してもらうことに
そんなわけで、せっかく良さげな先生を紹介されたものの、その歯科医の予約がすぐに取れず、結局同じ歯科の別の先生の診療予約をしたところ、レントゲンと内診の結果、初回コンサルなしでいきなり当日抜歯の流れに。。。
その先生は、日頃からサクサクと手術をこなしているせいか、思いの外明るいトーンだった。(ちなみに過去のnoteで書いた、何年か前に飛び込みで抜歯をした時の先生もやたらと明るかった。抜歯専門医というのは、心理的に精神的な負担よりも満足度の方が高いポジションなんだろうか、、?)
とは言え、いきなりの抜歯ということで、さすがに緊張してしまったけれども、とりあえず、その歯医者さんは「笑気ガス」を使ってくれるというので、その流れで何とか無事に抜歯を終えることができた。
しかも、予想外に早いスピードで施術は終わった。
何と言う素早さ!
これで、あの三週間近くの激痛の苦しみから解放されると思ったら、歯を抜いた痛みなんて全然耐えられると思い、つい気持ちがハイになって抜歯後に歯科の近くのセントラルパークに立ち寄って、岩の上で思わず昼寝しながらアーシングしてしまったぐらいだ。(どんだけ)
抜歯後に感じた違和感の正体は?
そんなわけで、その日はやっと肩の荷が下りた思いで帰宅したのだけれど、
抜歯後2、3日ぐらいして、出血が完全に止まった頃に、抜歯した箇所に違和感を感じた。
恐る恐る舌で触ってみると、なんだか硬いものが。。。
そして、鏡で見てみたら、何と歯と糸状になった神経の抜き残しがあったのだ。。。これにはさすがに驚いた。
とりあえず、今回の歯科医は、抜歯後はアフターフォローには来なくてもいいと言う話だったので、その日は抜歯の料金だけ払って帰宅したのだけれども、そういう歯医者(抜歯の後のアフターフォローなし)は比較的珍しいので、それで荒削りな抜歯だったのだろうかと思ってまたしてもブルーになってしまった。。。もはやこの段階では疑心暗鬼は止まらない。。。
アフターフォローなしのところを無理やり予約
とは言え、この場合は、やっぱりその先生に抜いてもらうしかないと思ったのでオフィスに電話すると、「このオフィスでは、抜歯のアフターフォローは基本的にやってないのよね。」と受け付け嬢の声のトーンは微妙に不機嫌そうになった。
だがしかし、そんなことは言っていられない。とりあえず、「歯が残ってるんです!歯茎から骨のような糸も出ています!自分ではどうにもできません!先生に見てもらう他ないんです!必要なら自分で何とか写真撮って送ります!」と泣きついたところ、「分かったは。」と言って短時間のタイムスケジューに予約を入れてくれて、なんとか一安心。
とは言え、またここで高額の治療費を取られたらどうしようと、心臓の動悸は止まらない。もはや歯科治療はこの街では戦いでしかない。。。
そんな訳で、せっかく抜歯したものの心は晴れないまま予約の日を待っていたところ、予約を前にして、突然奇跡が起こった。
思いがけない奇跡の展開
なんと、抜き残しの歯と神経が、食事後に突然取れたのだ。
この展開には我ながら、本当にびっくりした。
そして、この歯科医院は、予約のキャンセルが24時間以内だったので、とりあえずアフターフォローと言うことで翌日は通院し、先生にその抜き残しの歯と神経を見せてみた。すると、先生は抜歯の時とは打って変わって不機嫌そうな表情になり、「これは歯じゃないし、神経でもない、抜歯の時の何かの糸か何かだ」と言うようなことを言い張り、そそくさと向こうを向いてしまった。(でも、抜歯に糸なんて使ってなかったと思うし、明らかに歯にしか思えない白いカケラがあるのに、それはどう説明するのだろう。。)
まあそんなわけで、他には抜き残しはないと言うことは確認してもらい、今回のことはなんとか一件落着した。とはいえ、その時にもう一度反対側の問題のある奥歯を見てもらったところ、それもブリッジ内で神経治療が破壊されてしまっているため、やはり、抜歯は避けられないようだ。。
だから、メインテナンスはまだ続くのだけれども、とりあえず、少しづつでもいい形でクリアして行けたらいいなと今は願っている。
あとがきに変えて
そんなわけで、延々とこの一ヶ月の間に起こったことを書いて見たんだけど、NYは、ホントにタフな街だってことだけは、みなさんにも少しは伝わったかと思う。
やっぱり日本で考えてる海外生活と実際は、恐らくそれなりにギャップがあるだろうし、外国に住むのは、旅行や短期で行くのとも、また全然違う。
住むとなったら多少英語が話せたとしても、あくまでも私たちは、日本語が第一言語の日本人メンタルの外国人であることには代わりはない。
そして、多人種が集まる街ってことは、人のことを簡単に信じちゃいけないって思ってる人が多いのも普通だし、この街には弁護士さんもいっぱいいて、訴訟にならないように、日々みんなが身を守るために必死だったりもする。
でも、そんな中にいるからこそ、袖すり合うじゃないけど、ふとしたことで、見ず知らずの国から来た人たちの、無心の優しさや親切さに触れることがあると、本当に嬉しいし、その喜びは細胞全体にまでジーンと広がって行くぐらいに大きなエネルギーになる。
だから、色々あって大変だけど、そんなエネルギーに出会えることだけが、結局のところ、ここでの日々の幸せにもなる。
最後に、自己宣伝になっちゃうんだけど、私が出した2冊の電子書籍も、そんなNYでの色々な日々の経験を通して書いたものだ。だから、少しでもそういうエネルギーを感じてもらいたいし、それが伝わる人たちに読んでもらえたら本当に嬉しいなといつも思っている。
てことで、本当に長くなってしまいましたが、私の七転八倒な歯科治療体験談を最後まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。
では、引き続き、素敵な夏をお過ごしくださいね。