日本と欧米のファッション感覚の違い その1
ファッショントレンドの移り変わりが早すぎる日本
日本に行くといつも思うのは、全てのトレンドの変化が早いのはもちろんのこと、ファッショントレンドの移り変わりも異常に早いってことだ。
だから、例えば半年一年前に流行ったもの、というのをたまたま着ていたら、それだけでもファッションに敏感な人たちからは、すでにオワコンみたいな感じで見られ兼ねない緊張感もある。
とにかく、日本では、みんながものすごく流行に敏感だ。
そう言う意味では、とりあえず旬のシルエットやデザインを着たり、旬のメイクみたいなのを上手く取り入れていないと、”ダサい人”みたいな扱いすら受け兼ねない可能性も、都市部に住む女性たちの間には十分にあるだろう。
流行りの洋服やコスメにお金をかけるのが日本のデフォルト
そして、日本でいつも思うのは、一体みんなどうやってそんなに新しい服やメイクにコンスタントにお金を掛け続けられるのだろうか、って言う疑問だ。
まず、日本は平均的なブランドの洋服の値段がアメリカに比べて格段に高い。
コスメだってブランド物をいくら買ってもいいと言われたら、軽く10万を超えるような買い物をするのだって決してむづかしくはない。
しかも、洋服の場合は、1年前、2年前に買ったものは、流行というステージからはすぐに降ろされる可能性もある。
多分ユニクロやZaraやGUみたいな無難な存在が愛されるのも、そのあたりの消費者目線でのコンビニエンスが満たせるせいもすごく大きいんだと想像できる。
でも、ここまでみんなが流行を取り入れることに半ば脅迫観念的に敏感になってるのって、多分世界中では日本だけじゃないかな。
人目を気にする日本人と個性を大事にする欧米人
要するに、それって「他者目線」によるもの言わぬ攻撃がすごいってことと同時に、その「他者目線」に合わせることがみんなの死活問題にさえなり得るってことだよね。
もちろん世界中にファッショントレンドはあるし、その中でもヨーロッパやアメリカ発信のものも少なくはない。
とはいえ、実際に欧米でもみんながそれに一斉に注目して取り入れようとしているのか、と言えば、決してそんなことはない。
アメリカで言うと、確かに若者の間でのカジュアルな流行りの傾向(例えばジーンズのカットやTシャツのフィット感やスタイルのトレンドなど)というのは、ある程度おしゃれに敏感な子たちの間では確実に存在しているとは思う。
でも、だからと言って、みんながそれを取り入れているのかと言えば、決してそうではない。
欧米ではみんなが一斉に流行を追ったりはしない
つまり、みんなと同じようにトレンドに則ったファッションをする、って言うことに対する重要度が必ずしもそんなに高くないってことなんだよね。
その意味では、もちろんオシャレに何かを着こなす上でのベースみたいなものはあったとしても、それをどうアレンジして広げていくのか、どう取り入れていくのかは、あくまでも個人の問題だ。
そして、欧米だと必ずしも流行と同じ着こなしをしていなくても、自分のスタイルをちゃんと追求してオシャレにしていたりする人は、結構賞賛される可能性も高い。
要するに「独創性が大事」ってことなんだよね。
これは、だからと言って闇雲に変な格好や目立った格好をすればいいって言う意味ではもちろんない。
つまり、その人その人の個性の方が、欧米では優先されたり、リスペクトされるって言うことなんだと思う。
そう言う意味では、みんながオリジナルクリエイターであることに対しては、日本よりは遥かに優しい傾向だ。
そして、そうなれるのは、彼らなりの洋服に対するスタンダードって言う感覚がすでに元々存在しているからではないかとも思う。
そんなわけで、また長くなりそうなので、第二弾では女性のファッション傾向について少し語りたいと思うので、乞うご期待。
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