元百貨店員が教えるクレーム電話の対処の仕方
クレーム電話を取りたくないあなたへ。
気持ちはすごくわかります。
そんなあなたが少しでも気持ちが楽になるクレーム電話のコツをお教えします。
接客業、サービス業、その他の業界でも「クレーム」はつきものですよね。
この記事では私が販売員として習った+実践して有益だったことを紹介しようと思います。
この記事におすすめの人
・電話が苦手
・クレーム電話を取りたくない
・とったらどうすればいいかわからない
まずは戸惑わないこと
まずは、普通の電話のように対応しましょう。
急に電話口で怒られると委縮してしまったり、人によっては反応できないこともありますよね。
まずは、じっくり話を聞きましょう。話したくて、伝えたくて仕方ないという方がほとんどです。
1.クレーム電話の基本
基本は
①黙ったままにならない
②いいかげんにきかない
③適当にあやまるのもなし
基本は電話と同じ、丁寧に相手の立場に立って聞くことが大事です。まずは話の把握をしましょう。
相手もクレームをいれたくていれているわけではありません。
なにか不満や不都合があってかけてきているので、その内容の把握をしましょう。
適当さはすぐばれる
いい加減に聞いたり、ただ謝ればいいとあやまっているとばれます。
神経を逆なでするだけなのでやめましょう。
適切に対処すれば、すぐに終わる案件もありますし、みなさんがおもっているほどクレーマーというかたは少ないです。
ただし、適切な対応をしないと本当に大きなクレームになることがあるので気を付けましょう。
1-1.クレームを受けた時の3ステップ
ここで大まかな流れを説明します。
話を聞く
↓
電話を切る(事実確認する)
↓
折り返す(事実や解決策を伝える)
が一連の簡単な流れになります。
ステップ1:相手の話を聞く!
相手は伝えたいことがあってかけてきています。
なにを伝えたいのか話を聞きましょう。
聞くときは、
・どうしたのか
・何を言いたいのか
・何に怒っているのか
・ご要望(希望)は何なのか
をメモしてください。そこから解決方法を探っていきましょう。
電話を聞くときのポイント
・悪いところは認める
・共感する
・丁寧に話を聞く(特に女性)
この「共感」が結構大事です。
わかってくれるただそれだけで、人の対応は変わるものです。
ステップ2:電話を切る(事実確認のため)
ステップ2では電話を切ります。これは2つの理由があって、
1.事実確認をするため
2.お客様の怒りを鎮めるため
実は2が重要です。お客様が電話をかけてきたときは怒りはたいていの方はピークになっています。
ですので、血が上り、いいたいことを言ってヒートアップしている状態です。
冷静な方もおられますが、基本は怒っているか、導火線に火が付きそうな状態ではありますので慎重に行動してください。
そのため、いったん事実確認をさせていただくということで、電話を切って熱をいったん冷ますことが重要です。
怒っているときにもしもいい提案をされたとしても聞く耳をもてませんよね。
まずは落ち着いてもらいましょう。少しでも落ち着いて話ができる状態へもっていきましょう。
そして、その間に早急に事実確認と解決策を探りましょう。
ステップ3:折り返す(事実確認結果と提案をする)
お客様に折り返しのお電話をします。
それはなるべく早くが原則です。
スピードが命
もしも、解決に時間がかかりそうならその旨をまず連絡しましょう。
解決しているしていないにかかわらず、どういう状況なのか早く伝えることが重要です。
みなさんも待っているときってイライラしませんか?しかも頼んだのにまだこない。何しているんだろう。もう10分もたってるんだけど…
「まだ解決していないから」と電話を遅らせる方がいますが、すぐに電話した方がいいです。
でもあまり頻度たかく電話をしすぎると、「何度も電話してこないで!」と火に油を注ぐ結果になりますので注意です。
ちゃんとめどがついてからにしましょう。
事実確認結果と提案をする
電話をするときは、それが起きてしまった理由→解決策→提案といった形で話しましょう。
理由がわかるとこの時点で納得される場合もあります。なぜそうなったのかというのは重要ですよね。
解決策としてどのようなものがあるのか、解決がむずかしいのかを伝えます。案件によっては解決ができない。お客様の希望に添えないこともあります。
解決策にのっとった提案をしましょう。解決できなかったのなら、納得いただけるところを提案します。
1-2.相手が女性の場合、男性の場合
私は女性の場合が多かったので、実体験としては女性のほうが強いのですが、一般的な傾向として言われるのは、
女性は男性、男性は女性に弱いということです。
ですので、かなりお怒りな女性の場合は、あとにも書きますが、男性上司に代わってもらうという手を使うことがあります。
男性はその逆です。
そうすると、一気にヒートダウンされるかたが多いです。その出た相手の対処のうまさも比例しますが、一般的に多い傾向です。
また、女性は男性よりも話を聞いて欲しい、言い分を聞いて欲しいという傾向があります。
ですので、経験上女性には「話を丁寧にきく」ということを私はお勧めしています。
一方男性は、「早い解決」と「答え」を求める傾向にあるので、なるべく早く答えを提示してあげると納得されることが多いです。
早い方は数秒で収まります^^;
ただ、一般的な傾向なのですべての方にあてはまるわけではありません。
2.クレーム電話でしてはいけないこと
これはクレーム電話に限ったことではありませんがやりがちなことをお伝えします。
2-1.嘘をついてはいけない
当たり前のことなのですが、クレーム電話を早く解決したい、逃げたい!からくるやってしまいがちなことです。
その嘘をついたことによって、余計炎上してしまった例を見たことはすくなくありません。
2-2.不確かな情報は口にしない
これも重要なことで、不確かな情報を言ってしまったがために、それが新たな火種となり、大火事へとつながっていくことはよくあります。
不確かなら「わたくしではわかりかねますので、確認します。」などにとどめましょう。もしくは、不確かですが、といってから述べましょう。
2-2.返事が遅い
対応はスピードが命です。
ご自身の立場に立って考えてみてください。
対応が遅いというのは少し考えただけでも致命的であると気がつくはずです。
早い対応を心がけましょう。
2-3.適当に話を聞く
言語道断です。でもたまにいるんですよね。
「はいはい。」みたいな店員が…そもそも接客態度がなっていませんが、
お客様によってはヒートアップして1時間話しを聞いていたなんてことはざらに起こるのです。
だからこそ、私は事実確認をとらせてもらうということで電話をきることを勧めています。
実際に事実確認はしなくてはいけないので。
そんな長時間怒っている話を聞いていると、適当にきくという人間がでてくるのです。
そんな長時間聞くくらいなら、電話を切ったほうがいいです!
聞くだけでは何も解決にならないですし、しかも「適当にきいてるわね!」とさらに怒りを買うこと必須です。
3.こんなときどうする?
以上は基本の流れです。
人を相手にしているので、型にはまった流れですべて行くわけではありません。
これに当てはまらない場合はどうすればいいのかを解説します。
ここまではスムーズにいった場合なので、今までの経験であったことで答えられることを書いていきます。
全てのケースにこたえられるわけではないので、ご了承くださいm(__)m
1.電話を切ってくれない
相手が電話を切らないことがあります。
そんな時はまず、「事実確認するので電話をいったん切る」という提案をしましょう。
まだ聞いて欲しくて、まだ言い足りないことがあって話したいんですよね。
最初に電話をかけてきたときは最高潮なので、なかなか言いたいことがありすぎて収まりません!
それの提案でもだめなら、「共感」です。
「わかります。そうですよね。」と気持ちに寄り添ってあげましょう。
そうして少し熱が収まってきたところで、また「切る」という提案をしましょう。
だいたいの方は切ることに応じてくれます。「お客様のためにも早く解決したいので」ということだったら、だいたい同意がもらえます。
2.怒りが収まらない
これも「共感」と異性に代わるということで少し落ち着いてもらえることが多いです。
私が実際にあったのは、時間がかかる案件だったのですが、それを伝えるためにかける時は常に怒っているという状態がありました。
しかし、男性に変わったり、状況が落ち着いてくるとちゃんと落ち着きました。
3.在庫がないなど希望に添えない
その場合は誠意をもってその旨を伝えましょう。
このようなことは往々にしてあります。それから自分たちができうる最善の提案をしましょう。
4.相手も一人の人間である
いたって正当、世に聞くクレーマーという方も正直いらっしゃいますが、ほとんどはまっとうなことをおっしゃる場合がほとんどです。
クレームと聞くと怖いイメージはありますが、ほとんどの方は何か不具合があって、それに怒ってクレームとなります。
理由は買ったのにすぐ壊れた、頼んだものと違う、頼んだものが入っていないなど様々です。
自分たちもクレームを言うことがあると思います。
だから、極端に怖がることはありません。怒っているということが怖いのですがね^^;
自分もその立場になるということも考えて誠実に対応しましょう。
5.まとめ:納得が得られば良い
結論から言うと、お客様ご納得いただければそれでオッケーです。
お客様が怒っているポイントに対してどう解決できるのかが重要です。
そのための最短行動をとりましょう!
回り道や、無駄な炎上をさけてすすめば、解決はスムーズだったりします。
他の販売員が扱っていた案件で無駄に炎上したものは、やはり対応の遅れだったり、対応の悪さ、不確かな情報を与えてしまったことが多かったです。
いかがでしたか、この記事で少しでも苦手意識を捨てて、以前よりも楽に対応できようになっていただけたら嬉しいです。
あわせてよみたい
販売員時代の仕事体験を書いた寄稿記事もありますので参考によかったら読んでみてくださいね。