表現することの楽しさを教えてくれた部活動 〜笑われてなんぼの人生〜
じぶんのルーツ。
「じぶん」を作り上げたものってなんでしょうか。
ごはん
経験
好きな漫画や映画
人間関係
など、さまざまありますが今でも脳裏に焼き付いているもの。
それは、部活動です。
高校生時代、演劇部に所属しておりました。
三年間をすべて芝居に注ぎ込み、朝から晩まで芝居のことばかり。
いまの私の基盤は、芝居を通して作られたといっても過言ではありません。
やりたいコトをやるって、
それはもう楽しかった。
あれはもう、病気です。
今回はそんな高校演劇の魅力について、語ります。
注:書いてある内容は、あくまで私が所属していた演劇部での教えになります
なぜ、じぶんの基盤とまで言えるのか
ズバリ、得たものが多い。
それも、利点ばかり。
具体的にお話しします。
◆冷静さを保つ癖がついた
「7対3の割合」といって、舞台に立つ際は100%役になりきるのではなく、3割は自己を保つ事を意識します。
本番中の
誰かのセリフが飛ぶ
セットが壊れる
照明や音響のトラブル
などのアクシデントに咄嗟に対応をするためです。
作品の場面によって、演出上100%で演ずることもありますが、それも稀です。
また、本番中に気づけることも増えるので、舞台を楽しめるようにもなります。
芝居に冷静さはかなり大事です。
おかげで、仕事でトラブルがあったときは解決方法を瞬時に考える癖がつきました。
◆クリエイター脳が発達する
試行錯誤しながら、感性を研ぎ澄ませながら作品を創り上げていく・・・
発想が豊かになります。
しかしなぜか、満足した舞台は一つもありません。
観客の方が「感動しました」と泣きながら感想を言ってくれようが、
スタンディングオーベーションになろうが、
握手を求められようが、
そういった反応は大変嬉しいのですが、満足はしないです。
ただ、達成感は半端ないです。
毎回燃え尽きて、またゼロから創り上げる。
その繰り返しです。
◆客観視できるようになる
観客席からの視点を常にイメージしてるので、舞台に立った時の自分が視えるようになってくるんです。
あれは不思議です。
◆仲間ができる
部活動といえば、「仲間」も魅力の一つではないでしょうか。
意見交換しあえて、一緒に笑い泣いた仲間。
最高です。
私が所属していた演劇部は、男子が多く、ヤンチャな先輩も多くいました。
お酒やタバコ、サボり。
※未成年の飲酒・タバコはいけません
停学者がでて大会参加が危ぶまれたり、
柄が悪い人が多かったかもしれません。
でも、やるときはやる。
女子は呆れてましたね。
ルーズソックス履いてたくらいですか。
演劇部の強豪校だったので、部活は厳しかったんです。
それでも楽しく練習してました。
なんだかんだ、みんな部活が好きだったんですね。
今ではみんな、立派に大人やってます。
大会について
部活動といえば、やっぱ大会ですよね。
野球部に甲子園があるように、演劇部にも大会があるんです。
地区によっても違うようですが
私がいた地域では
地区大会→県大会→地方大会→全国大会
と、全国大会に勝ち進むには長い戦いになります。
先に進める賞は、各大会で一校しか選ばれないため争奪戦です。
がむしゃらです。
まさに、本気。
今考えると、まっすぐさが美しい。
評価については、審査員の好みってのも当然あるわけでして。
それでも、
泣いて
笑って
最後に心に残る
そんな作品は、やはり強い。
やってること
演劇部がやっていることは、劇の練習だけではありません。
作品作りはもちろん、体づくりも大切。
ちなみに私は高校三年間で
体重が5キロ落ち、
腹筋が若干割れました。
・筋トレ
・校周マラソン
・柔軟体操
・発生練習
・早口言葉
・表情や動きの表現練習
・アドリブ練習
・ダンス練習
・パントマイム練習
・・・など、ほとんどが基礎練です。
あとは台本読みやオーディション、
実際に立って演技をしていく“小返し”
頭からラストまで止めずに行う“通し”
練習の量が自信に繋がっていくことを教わりました。
喜劇こそ真剣
喜劇って、笑える内容なのでふざけててもできるように思うじゃないですか。
実は、シリアスなものより喜劇の方が真剣にやるんです。
意外ですよね。
人って、ふざけてバカなことしてる人より、
真剣によく分からないことしてる人の方が笑うんです。
練習で、日頃あまり笑わないスタッフを笑わせたら、役者の勝ちです。
慣れないうちは、客観視しすぎて自分で笑ってしまうこともあります。
演劇部がやってる事って、理解されづらいからかよく笑われるんです。
ノリは体育会系なのに、
運動部ではないし文化部でもない。
分からないから笑われる。
本人たちは至って真剣です。
この構図って、まるで人生だと当時から捉えてました。
【チャーリー・チャップリン】
人生は、近くでみれば悲劇だが
遠くからみれば喜劇である
真剣に生きてるのに周りから笑われることって、
なにも不思議ではないこと、なんですよね。
そして、笑わせた方が勝ちなんです。
だって、よく観ててくれた人は言うんですよ。
「すごく笑えた。ありがとう。」
真剣に生きて、笑って、お礼を言われる。
そんな最高な人生を送りたいと思わせてくれた
「演劇部」という部活動は、
今の私を創り上げた要素の大部分を
占めているわけです。
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