自立の歩みを見守る家族へ
自分のやりたいことを犠牲にしてまで
学校卒業後も子どもに尽くす親は、
先進諸国にはめったに見られない。
日本の親は自分が若いころにした苦労は、
子どもにも体験させたくないという親が多く、
「苦労をさせずに、子どもに楽をさせることが親の務め」と
思っているのに対し、諸外国の多くは、
「子どもを自立させること、子どもに苦労に耐える力をつけさせること」
が子育ての方針になっている。
だからといって、親子関係が冷たいわけではない。
親子関係の国際調査によると、子どもが小中学校の場合、
親子が一緒に遊ぶ割合は、アメリカ68%、日本22%。
一緒に家事をする割合は、アメリカ57%、日本はわずか16%である。
日本の親は、他国の親より忙しいのであろうか、
いや、そうではなく精神的な余裕がないのである。