「直列思考」と「並列思考」の話
直列思考と並列思考を考えてみたので紹介します。
直列思考や並列思考という言葉が実際に存在するのか自分は知りません。あくまでもこれらは自分の解釈になります。
人は物事を思考する際に2通りの方法を持っていると考えています。
①直列思考
②並列思考
それぞれどういった思考方法なのか説明します。
①直列思考
ひとつの事柄に対して、直線的に順を追って処理する思考方法です。
「ダウ理論」を例にとって図解します(詳細は「ダウ理論について」の記事参照)。
②並列思考
複数の事柄を同時並行で処理する思考方法です。
「グランビルの法則」を例にとって図解します(詳細は「グランビルの法則について」の記事参照)。
詳細な解説は行いませんが、直列思考と並列思考のイメージが出来たところで本題に入らせて頂きます。
まず「直列思考」はフローが単純であるため、時間さえ掛ければ誰にでも答えを導き出すことが可能です。基準を設け、「Yes」or「No」でフローを進めるので迷う要因が少ないからです。
この直列思考さえ避けてしまうようでは、FXで成功することはまず不可能です。
次に「並列思考」ですが直列思考よりも手間が増えます。これは単純に確認事項が増えるからです。この思考段階で多くの人が処理しきれなくなり戦略や戦術を体系化出来ず挫折します。
その結果、断片的な知識や小手先のテクニック、感情や感覚でトレードをしてしまうのです。
FXに限ったことではありませんが、並列思考が出来る人の方が成功を収める可能性が高いと考えています。しかし、自分を含め多くの人が並列思考で処理しきれていない現状があります。
そこで自分はこの問題を解決するための対策を考えました。それは全て直列思考で処理するということです。
要するに「複数の事柄をひとつずつ直列思考で処理して、最終的に並列思考と同じ答えを導き出す」ことにしたのです。謂わば「擬似並列思考」です。
この思考方法が非効率であることは間違いありません。しかし、自分自身のスペックではチャート内の複数の要因を同時処理が出来ないと考え、小分けにして分析を始めたところ、トレード成績が大幅に改善されました。
更に「何が機能していて、何が機能していないのか」ということにも気付けるようになり、改善すべき要因まで理解出来るようになりました。
こうなると検証作業が楽しくて仕方なくなります。何故ならやればやる程、トレード結果が改善されるからです。
このゾーンに入ってしまうとチャートと向き合う時間が至福の時間となります。トレードチャンスがない時は検証作業に充てることが出来、チャンスが来ればトレードが出来るからです。
このゾーンを是非体感して下さい。
最後に擬似並列処理のコツを紹介します。
・シンプルな基準から始めてみる
・必ずアウトプットする(記録を残す)
・少しずつ組み合わせてみる
・サンプルデータは多い方が良い
・継続する(習慣化する)
はじめから難しいことをする必要はありませんし、良い結果が出るとも限りません。しかし、悪い結果も別の角度から見れば良い結果に繋がったりします。アウトプットは必ずしておいて下さい。
それぞれの結果を少しずつ組み合わせて結果はどう変化するか検証していきます。勿論、1年分のサンプルデータよりも2年分、3年分ある方がより普遍的な要素を見出せます。
そして何より「継続」することが大切です。継続はいずれ「習慣」となり、習慣が並列思考を可能にしてくれます。
あなたの学習を少しでも加速させる一助になれれば光栄です。最後まで読んで頂き有難うございました。