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海外エンジニア人材採用のステップ
始めの採用のステップ
まず前提として、海外エンジニアと働く場合はブリッジエンジニア、つまり日本語と英語と IT のわかるエンジニアが必要不可欠です。
ブリッジエンジニアの通訳が日本企業側の用件を目的のウェブ系エンジニアや、ゲーム系エンジニアなどのエンジニアに伝えて開発してもらう流れになります。
では、初めて海外人材の採用に踏み切った企業を例に考えます。未だブリッジエンジニアも目的のエンジニアも0名という状態です。
この場合、企業はまず最初にブリッジエンジニアを採用します。
人材の検証期間
ここでブリッジエンジニアと目的のエンジニアを同時に採用することはお勧めしません。
なぜなら採用したブリッジエンジニアがどれぐらい優秀か、どれぐらい自社にとって適した人材なのかをチェックする期間が必要なためです。
この期間は短くて 約1週間、長くても3週間から1ヶ月程度を目安としてください。
チェックが長引いていると、目的のエンジニアを確保できず開発が始まりません。
逆に、ブリッジエンジニアの早すぎる採用やブリッジエンジニアと目的のエンジニアの同時採用は企業が混乱する可能性があるのでお勧めしていません。
まずはブリッジエンジニアを採用し、最低1週間はブリッジエンジニアに仕事を依頼しながら、働き具合を確認してください。
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採用後の検証期間の重要性
思ったよりも意図が伝わらずコミュニケーションに苦労する、仕事に対する熱意が足りないということは採用してみて分かることです。
弊社の場合、採用面接の際にブリッジエンジニアに対してテストを行い、IT や日本語の能力の確認をしています。
しかし、業務を渡してみてその業務がうまくできるか、期待通りに働いてくれるかというのは、実際に採用してみないと分からない部分であるため、この検証期間は必要です。
検証期間なしで採用する場合
また、検証期間なしでブリッジエンジニアと目的のエンジニアを同時に採用し、ブリッジエンジニアが良い働きをしてくれなかった場合、目的のエンジニアが手持ち無沙汰になってしまいます。
優秀なブリッジエンジニアなしには用件をうまく目的のエンジニアに伝えられません。
ブリッジエンジニアが怠惰で目的のエンジニアは優秀なチームは全体の開発の中で非常に遅れてしまいます。
そのため、ブリッジエンジニアの働き具合や能力をチェックした後に目的のエンジニアを採用するというステップを取ること強くお勧めします。
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採用活動に時間を割きすぎない
また、1 名だけブリッジエンジニアを採用し、そのブリッジエンジニアのスキルが期待通りではなかった場合、再度採用活動を行うためにはある程度の時間が必要になります。
採用活動を再開すると、1 週間から1 ヶ月程度の時間が必要になるため、一度に2 名以上のブリッジエンジニアを採用することをお勧めします。
自社の採用期間、プロセスを踏まえて計画を立てると良いでしょう。
副業としての採用
ただし、バイリンガルエンジニアは正社員でいきなり採用するのではなく、まずは副業として採用します。
月 30%の副業から依頼する場合、1 ヶ月のコストはほとんどかかりません。
国によりますが、目安として年収 300万円以上の人材を採用することを強く推奨しています。
例えば、年収 400万円で月約30万円の収入を得ているブリッジエンジニアの場合、 30%の副業は月 9万円 または10万円程の収入になります。
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複数人採用のメリット
このように、1人のエンジニアの月に支払うコストが10万円前後になるため、 2人や3人を副業で同時に採用することは可能です。
日本人の正社員を1名採用し 30万円を支払うより、3 名程のブリッジエンジニアを副業で採用して 30万円を支払う方法の方が柔軟性に優れています。
3 名採用してそれぞれに副業で 30% 依頼した場合、1 名 2 名が期待通りではなかったとしても、少なくとも残りの1 名は良い人材である可能性が非常に高いです。
弊社の場合、この 3 名は採用面接の際の基礎的なテストと日本語チェックを通過しているため、期待外れの人材を採用する可能性はより少なくなっています。
複数のブリッジエンジニアを採用しておけば、期待通りではなかった場合に、再度採用する期間が伸びる可能性が限りなく少なくなるので、この方法をお勧めします。
目的のエンジニアの採用ステップ
ブリッジエンジニアの場合、まずは
① 2 、 3 名程度を副業で業務を依頼します。
その中に良い人材がいる可能性が高いため、
②スキルのチェックを1 週間程度行います。
良い人材が確保できた後に、
③目的のエンジニアの採用をしていく
流れになります。
同じように、目的のエンジニアもいきなり正社員として採用するのではなく最初は 30% 程度の副業として採用します。
そして、1 名のみ採用するのではなく一度に 2 名 3 名採用していくことをお勧めします。
良い人材のみを最終的に100%の業務委託、正社員として採用するステップを踏んでいきます。
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まとめ
海外人材の採用を行う場合、
最初にブリッジエンジニアを採用し
その後目的のエンジニアを採用する
流れになります。
この際、
ブリッジエンジニアと目的のエンジニアの同時採用をしないこと
また、
最低一週間の検証期間を設けること
が必要です。
ただし採用したブリッジエンジニアが1名のみで期待外れであった場合、再度の採用活動が必要になるため、
ブリッジエンジニアを2 名 3 名を一度に採用する
そしてコストを抑えるために、
副業として採用する
ことをお勧めします。
2 名 3 名採用したブリッジエンジニアの中に優秀な人材がいれば、次の目的のエンジニアの採用を行います。
その目的のエンジニアも同じように、
2 名 3 名程度を同時に採用する
ことをお勧めします。
少し手間が掛かるように感じるかもしれませんが、海外人材採用のステップを一足跳びに行うと、後に大きなリスクを孕んだまま進めてしまうことになります。
リスクを最低限にしたうえでプロジェクトを進行させるためには、慎重な方法をとることをお勧めします。