ここが変だよ!?日本の学校(②授業編PART6)
現職の学校の先生と元教師で、現在の学校教育についてディスカッションしながら、新たな教育の可能性を提案していきます。
このプロジェクトを、悩んでいる学校の先生と、将来教員になりたい学生に捧げます。
企画への思い・詳細はこちらをご覧ください。
<メンバー紹介>
*Mさん
中高一貫の私立学校で働かれています。
民間企業や起業も経験されている経験豊富な先生です。
*テキトー教師さん
https://twitter.com/tekitoo_T_cher
若くして、ある都道府県の中学校で「教務主任」を務められている優秀な先生です。
*ながめ
https://twitter.com/mgnjapan
元高校教師で、現在は予備校講師以外にも、速読教室やアイドル活動、大喜利イベント、などたくさんのプロジェクトを運営しています。
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「ここが変だよ?!日本の学校」授業編6
な:最後に自分はこういうことに気をつけて授業をしているみたいなポイントとかあったら教えて欲しいです!現場で悩んでる先生やこれから先生になりたい人の役に立てるかなと思います。
M:僕でいうと、特定の授業のための準備ってあんまり得意じゃなくて、いろんな本を読んで、自分の知識や教養レベルを上げることに努めていますね。何をするにしても、いつかなんかの授業の役に立てばいいなあと思いながら生活しています。
な:スティーブ・ジョブズの言葉を借りるならば「コネクティング・ドット」みたいな感じかな。「具体的にこれの役に立てよう!」と思って勉強するのではなくて、自分の興味関心などに応じて学んできたことが「気付いたら繋がってる」みたいなことですね!
M:そうですね。授業準備は「常にしている」っていう感じですね!
な:特に国語って雑学とか教養とか大事そうですもんねえ!かっこいいなあ!テキトー教師さんはどうですか?
テ:子どもたちの学力や表情・モチベーションなど様子をじっくり見ていますね。ある年に上手くいった授業内容だったとしても、年度が変わって子ども達が変わったらでは同じ内容では学力が違ったり、クラスの雰囲気とかも違ったりして、全く通用しないことがあります。だから内容を細かく変えてる。あと、子どもたちの実力の「ちょっとだけ上の課題」を上手に設定して与えるようにしています。
な:確かに、「ちょっとだけ」難しいくらいの課題ってモチベーション上がるもんね。難しすぎると心折れるし、簡単すぎても飽きちゃうし。そのためには、生徒を日頃からよく見てないといけないし、細かく段階的に学問も知っておかないともいけないですよね。
テ:3年間同じ学年を見れると、成長過程が手に取るようにわかるし、どのレベルのことを今やらせればいいかっていう、微調整がすごく面白いんよ。
な:面白いね!似たような感じで、僕がいた学校は「スポーツクラス」とみんな国公立大学を目指すような「ハイレベルクラス」と分かれていて、いろんな生徒が所属している学校でした。クラスによってやっぱり人格とか課題の量とか内容とかは大きく変えてましたね。「スポーツクラス」は勉強に興味ない生徒が多かったんで、いかにこっちを向かせるかがテーマで、おもしろネタを毎回仕込んでいましたね。ただ「ハイレベルクラス」はきちんと勉強を教えて欲しいという雰囲気で、難しい問題とかもわかりやすく教えないといけませんでした。だから人気予備校講師の授業がそのまま文字起こししてある参考書を買ってきて、それをめちゃくちゃ読み込んで完コピしてました。予備校の先生と同じクオリティになってた・・・はず(笑)
M:人の完コピって、実力になるから大事ですよね。
な:慣れてきたら、自分なりのアレンジを加えたりして授業を自分のものにして行った感じです。あとは、先輩の先生で授業が上手な人の授業を積極的に見にいって、良いところをどんどん吸収していくってこともさせていただいてました。その経験があるから今、予備校講師としてある程度通用しているのかなあとも思っています。
テ:なるほどなあ。
な:今日一番大事だなあと思ったのはやっぱり「謙虚な心」ですかね。あと授業教える仕事なんですから、先生たちみんな忙しいと思うけど、しっかり準備して授業にのぞんで欲しいと思います。生徒に成長を望むなら、指導者側も常に成長しないといけないな!と改めて思いました。「謙虚」だけに、生徒という名の「授業おもんないぞ警察」に「検挙」されないようにしないとね!
一同:・・・
な:はい!「ながめおもんないぞ」という空気感が出まくっていますが、今日もすごく刺激的なディスカッションになったと思います。本当にありがとうございました!
一同:ありがとうございました!!