中国滞在中に変化した味覚について
私が初めて中国に行ったのは2004年の北京での夏季短期研修。当時は、日本に”ガチ中華”みたいなお店はほとんどなかったので、現地北京で食べる本場の中国料理はとても新鮮でした。
日本で食べる中華料理との主な違いは・・
1、辛さレベルが何段階も上に設定されてる
2、油をふんだんに使う
3、パクチーを頻繁に使う
4、スパイスを豊富に使う
5、日本料理や日本の中華料理に比べて”甘み”は気持ち少ない
その後、北京半年留学、上海半年留学を経て日本に帰国した時に困ったのが、何より「辛さが足りない」ということでした。日本で四川料理などを食べてもどうにも辛味が足りなくて、口寂くなってしまうのです。
この時期、実はCoCo壱の10辛に挑戦したり、日本有数と言われているハバネロをふんだんに使った料理のお店など、いろいろ激辛探訪していた時期があったんですが、どうにもしっくりこなかったのです。
辛味は味覚ではなく痛覚だと言われてますが、やはり一種の中毒性があり、中国の辛さに慣れてしまうと、それと同等かそれ以上の辛さを日本でも求めるようになってしまいます。
そこで、池袋や西川口などを筆頭に近年広がったガチ中華ブームにはだいぶ助けられることになりました。マーラータンのお店で辛さ5段階で選べるみたいのは、待ってました!とばかりに通い詰めました。
そんな中、江蘇省出身の妻と結婚して、南方の家庭料理を食べるようになってからは、最初に挙げた5つの要素が意外に当てはまらない料理も多いことに気づきました。辛さも油も控えめであっさりとした塩味の味付けや、醤油と砂糖、黒酢などを使った甘辛の料理などが多くて、これこそ日本人向けの味じゃん!と思い始めました。
結構注意が必要なのは、ガチ中華=激辛四川料理みたいなイメージが先行している点。(中国語ではこういう類を重口味といったりしますが)
もちろん、広大な中国の家庭料理は土地土地の特色がありますし、あっさり系から脂っこい系、刺激的な味から薄味まで様々。
そもそも辛い料理でも、四川料理(重慶料理)、雲南料理、貴州料理、湖南料理、江西料理・・と微妙に風味が異なってきます。花椒でしびれて辛いのか、純粋な唐辛子の辛さなのか酸味のある辛さなのか・・など。
知ったつもりでいても、まだまだ未知なるグルメがあるはず・・
これだら中国グルメ探訪はやめられません。