狂気と恐怖
人は何故これに苛まれるか、
どこから生まれるか、
一つの小さな恐怖は狂気を生んだ
私達に神経という回路が流れ出し
冷たさ、暖かさを覚えたように、
認識の到来は意識を生み、想像を生み、虚構を生み、暗いという概念を作り出した
暗いは、遥か昔からそもそもあった
そこに闇という一つの概念を知覚する事で恐怖を覚えた
その恐れは火の発見により、緩和される事を人は知った、暖かさを覚え、利用を覚え、万能性に気づいた
そして信仰を生み、やがては今に至る
我々は恐怖していた、闇に、恐怖に、冷たさに、
それは今でも意識の中に残り、それを遠ざけようとする
人は何かを恐れ、逃れるため、何かに依存し生きていく、
しかし現在それは何に変わったのだろう、世間的な物に、人の目、社会的価値、倫理観、これらの拘束的強迫観念の元、そこから逃れんがために、何かを感じ、選択し、何かを決断する。
その感じ、選択し、決断した何かは常に連鎖していく、常に誰かを拘束し、歪め、落ちる糧となる。
また逆にその決断は誰かを救い、与え、幸福とも呼べるものへと変わっていく。
常に自由と不自由は同時に存在し、連動する。
幸福感は質量を持つ、色を持つ、度合いを持つ、
例えば2つの幸せだと感じる物事を比べたとする
個人間でそれは大きな差が存在する。
何かを恐れ選んだ幸福は、安全性を持ち、安堵を覚え、自己への言い聞かせが常に発生している。
ほんとにそれは幸せなのか?
何かを捨て選んだ幸福など新たなわだかまりしか産まない
必ずと言っていいほど振る舞いに僅かな歪みが生まれる、
その歪み(ゆがみ)はまた、人と人との間に僅かな歪み(ひずみ)を生む
これも間違いのない事、
やがて人はまた苦悶することとなる、
その延長線上に存在するのは
人の生き死にである
これもまた間違いのない事であり…
本当に大事な事とは何なのか、
恐怖の根源、あなたが何を恐れんが為に選んだ束の間の幸福であるか
それが何を意味し、何を産み、何に繋がる危険な物なのか。
それを知って欲しい、よく考えて欲しい、
そしてそこから完全な脱却を望む、
あなた方の真の幸せは、振る舞いを変え、誰かを本当の意味で癒し、その癒されたものもまた振る舞いを変え、必ず誰かを癒していく、
是非この事を重々理解して欲しい、この世界を歪めるのはあなたのなけなしの幸福感、
最低限とも思える、何が悪いのかも解らぬ、微かで、ごく個人的にも思える幸せは、必ずと言っていいほど、この世界を、常識を、観念を、社会性を、下らない倫理を作り上げている。
世界を歪めたのはその微かな逃避、それは知らず知らず大きな狂気となって時代を食いちぎる。
食いちぎる狂気の獣を育てたのは、一人一人であり、貴方の僅かな、逃避を捨てる行為は、貴方にとっての真の幸福とは何なのか
過去の人間が行なったように、火をともし、その純粋な恩恵を感じられるようになったなら、
世界はどれだけ変わることができるのか、
真の幸福を求め、考える事がいかに重大な事なのか、いかに人類史に関わる事なのか、よく良く考えるといい。
なけなしのそれはやがて世界を蝕むもの