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インドの踊り

アフリカ大陸サハラ砂漠南部と同じく、インドの宗教も祭礼を行う際には、踊る肉体が重要な役割を果たす。

ヨルバ族は、人間の世界と神々の世界がしっかりとした通路で繋がっていたが、ヒンドゥー教では、二つの世界は本質的に一緒だと考える。

本来、万物は一つであるということを、踊りを通じて確かめることができる。古代から続く多様な神や宇宙について包括したのが、ヒンドゥー教であり。キリスト教やユダヤ教のように、はっきりとした始まりや創設者もいないし、経典も存在しない。

2000年以上の期間に渡り、記された様々な書物や製作された宗教画の中に思想を見ることができる。このことから西洋では、多神教であると見られて、矛盾が同居していると考えられている。

ただそんな、様々なインドの宗教にも最低二つの共通点がある。

万物はもともと一つである。

人生の意味を考えるなら、この人生から目を逸らしてはいけない。

の二点である。

本日のトップ画面。インド南部の「チダムバラム」にはダンスに関するものが沢山掘られ祀られている。

このようにインドでは神々が踊る。踊る肉体が快楽の源であると共に、祈りの手段であることは当たり前なのである。

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インドには数え切れないほどのダンスがあるのだが、大きく分けると「バラタ・ナーティヤム」と「カタカリ」の二種類に分類される。これらのダンスは宗教がどのように生活と関わっているかを示すもので、両方ともアジア大陸の南端で高度な発展を遂げた。

「バラタ・ナーティヤム」は、高度な訓練を受けた女性がソロで踊るもので、ヒンドゥー教の祈りの一形式とされる。

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インド4大古典舞踊のもっとも古い伝統があり。

ヌリッタと呼ばれる形と、ヌリッティヤで構成され、ヌリッタはリズムを意識した踊りで、ヌリッティヤは、ジェスチャーなどをする感情表現。また、ムドラーと呼ばれる手や、指のジェスチャーも特徴的である。足首にずずをつけて、ステップしながら、ダイナミックに踊る。小刻みにステップを踏み、首、指先、手、表情などが印象的な踊りである。


「カタカリ」は、ヒンドゥー教神話の叙事詩を題材とした集団の踊り。

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こちらもインド4大古典舞踊のひとつ。また世界3大化粧劇のひとつでもある。「カタ」とは「物語」を、「カリ」とは「舞踊」を表す。メイクアップしているところも見れるのが、なんとも面白い。

世界最古の演劇といわれているクリヤッタムやクリシュナッタム、そして、カラリパヤットという武術の要素が加わって、西暦1500年頃に成立したとされる。

発声はあるが、いわゆるセリフは無し。物語や登場人物の心情などは、舞踊と目の動きを中心とした顔の表情、そして、手の指先のかたちで表現され、役者たちの化粧と衣装もたいへん色鮮やか。特に、カエルのような緑色に顔を塗られた人物は、一度みたら忘れられなくなるほどのインパクトを放ち、カタカリ・ダンスのシンボル的な存在となっている。

インドのダンスの基本的作法は、「ナーティヤ・シャートラ」が伝える。2000年以上も前に書かれた文献で、一種の上演マニュアルのようだ。複雑な意味のある手振りから伝統的なメイクやコスチュームに至るまで、あらゆる角度から詳しく説明されている。

ヒンドゥー教の根底をなす「ヴェーダ」(サンスクリット語で知識)という四つの書物の一つでもある。これに書かれた、108つのカラナ(動きの結合)もトップ画面の「チダムバラム」寺院に収められている。

本来の舞踏劇は、人間や神々の真の姿をみせ、弱き者を強くし、勇気と、教と知を与えるものである。こんな時期だからこそ、踊りを通じて手を取り合う、そんな人の本来の強さや、思いやりを忘れないよに、私たちは踊りから学べば良いのだと思う。


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