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ヴァイキング時代の典型的な家屋について


ヴァイキング時代(793年頃~1066年頃)のスカンディナヴィアでの典型的な家屋には下記の3つがあります。

H.クラーク B.アンブロシアーニ著、熊野聰監修、角谷英則訳『ヴァイキングと都市』(東海大学出版会)より

10世紀のスカンディナヴィアでは上記の図7.8 Cが主流となっていたようです(アングロ・サクソン地域では6世紀初めから標準型)。Bは納屋、作業場など。

上記の図、Cタイプの家屋。
トレンデラーグ野外博物館(ノルウェー、トロンハイム郊外)撮影 JAMIE


Bタイプの納屋。
リンホルム・ホイエ(Lindholm Høje デンマーク、ユラン半島北部オールボー郊外)
撮影 JAMIE
同上

リンホルム・ホイエはヴァイキング時代の墓地遺跡(船型墳墓の集合地)です。

リンホルム・ホイエ(デンマーク、ユラン半島北部) 撮影 JAMIE



考古学発見をもとに復元されたヴァイキング時代の家屋(デンマーク)
Angus Konstam, "VIKING WARRIOR OPERATIONS MANUAL" Haynes より

上記家屋の内装
Angus Konstam, "VIKING WARRIOR OPERATIONS MANUAL" Haynes より


木材が入手しにくいアイスランドのヴァイキングハウス
Angus Konstam, "VIKING WARRIOR OPERATIONS MANUAL" Haynes より


ノルウェー、リレハンメルに復元された建物
Angus Konstam, "VIKING WARRIOR OPERATIONS MANUAL" Haynes より


ノルウェー、ロフォーテン諸島に復元された家屋の広間
Angus Konstam, "VIKING WARRIOR OPERATIONS MANUAL" Haynes より


柱に施された細やかな彫刻が見事な広間は、王または侯(ヤール)の館にあったものでしょうか。


ヴァイキング時代を舞台にした海外ドラマ『VIKINGS』シリーズ、『ラスト・キングダム』などのセットにも再現された広間やプライベートな部屋がよく出てきます。
私は登場人物の衣装や装身具などとともに、生活空間のセッティングも歴史・時代ものドラマや映画を観る際の愉しみの一つにしています。

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